保育所実習を控えた学生さんに向けて。
保育所実習の流れや、準備する物、実習の評価について現場の保育士目線でまとめます。
この記事を読むことで、保育所実習に対する不安が少なくなるかと思います!
保育所実習までの流れ
保育所実習に向けて、大学や短大の授業で準備すると思います。
養成校では、書類の準備や実習に向けての心構えなどを先生に教わった記憶があります。
あまり記憶が定かではありませんが(笑)
保育所実習が近づいてくると、実習をする保育所を選び、実習の許可は自分でもらわなくてはいけません。
まず最初の課題は、電話で保育所に伺う日時を調整することです。
保育所実習の受け入れのお願い
電話をする時間帯は?
自分で、保育所へ電話連絡をします。
保育所へ連絡する時間帯は、13:00~14:30頃が保育所側としてはベストです。
保育所は子どもたちを中心に生活リズムが決まっているため、昼食後からのお昼寝中が一番落ち着いているからです。
その時間帯であれば、実習担当の先生が電話対応できる可能性が高いですが、もしその時間帯が厳しいのであれば、10時~12時、15時~17時の順で検討してみてください。
10時より前だと、子どもの受け入れでバタバタしている可能性があり、17時以降は降園の対応でバタバタしている可能性があります。
そこまで気にしなくてもいいのかもしれませんが、保育園側のことを考慮して連絡をくれると助かります!
電話の内容は?
保育所への電話は、誰でも緊張します。
電話をかける前に、伝える内容や確認する内容を整理し、書き出しておくと落ち着いて話すことができますよ!
電話をかける前に電話の流れと内容を確認しておきましょう。
①自分の所属と名前を名乗る
②保育所実習の受け入れのお願いで電話した旨を伝える
③担当の先生に繋いでもらう
④自分の所属と名前をもう一度名乗る
⑤保育所実習の受け入れのお願いで電話した旨をもう一度伝える
⑥今、電話が大丈夫かどうかを確認する
⑦直接保育所を訪問したい旨を伝え、都合のいい日時を聞く
⑧訪問した際に、実習承諾書を記入してもらいたい旨を伝える
⑨では、〇月〇日〇時にお伺いさせていただきます。よろしくお願いします。
⑩「失礼します」と言って相手が電話を切るまで待つ。
これが電話の基本的な流れになります。
ここまで丁寧にできれば、完璧です。
ただ、私の勤める保育園でよくあることですが、園長先生に直接伝えようとする学生さんがたまにいます。
実習の許可や実習前の打ち合わせを担当する人は、園長先生とは限りません。
必ず、「保育所実習の受け入れのお願い」で電話しているの旨と「ご担当者様はいらっしゃいますか?」と確認するようにしましょう。
そして、担当者の役職や名前は憶えておくと、次回以降電話をする際に、「○○様はいらっしゃいますか?」と聞いたほうがスムーズですし、相手にとっても名前を憶えてくれているという、良い印象を与えるかもしれません。
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実習前の事前打ち合わせ
電話で、アポ取りした日は、時間に余裕を持って遅れないようにしましょう。
早めに着きすぎた際は、時間5分前までは時間を潰して調整します。
予定より早すぎる訪問は、相手に迷惑をかけてしまうので気をつけましょう。
保育所に到着し、インターホン前でも所属と名前を名乗り、用件を伝えます。
その後は、担当の先生が対応してくれ、室内に通してもらいます。
担当の先生は、保育所実習の対応には慣れていますので、必要な書類を渡すこと、記入してほしい部分などを伝えること、事前に確認すべき点を確認することだけ気を付けていれば大丈夫です。
保育所によっては、園内の案内をしてくれたり、園の方針についての説明をしてくれたり、実習で気を付ける点を伝えてくれたりする園もあります。
保育所実習 準備するもの
ここまでは、電話から~実習の受け入れのお願いで保育所を訪問するまでの流れを説明しました。
実習が近づくと、もう一度実習の事前打ち合わせで保育所を伺う場合があります。
実習の打ち合わせで伺う際も、同じ流れで日程調整をし、保育所を訪問します。
事前打ち合わせの際には、保育所実習で準備するものを確認するようにしましょう。
私の園で、実習生に伝えている内容をいくつか紹介します。参考にしてください。
・お昼ご飯の持参(給食の場合もあります)
・飲料の持参
・服装
・タオルや着替え、暑さ対策
・保育で持参したいもの
・印鑑と筆記用具
実習の評価と保育士さんの本音
評価
実習の評価については、大学や短大から評価表の記入用紙が保育園に送られてきて、実習が終わると出席簿とその用紙を、学校側に郵送する流れになっています。
評価の内容については、大きく分けると、実習生の態度や意欲、保育の理解です。
態度や意欲は、挨拶や時間厳守、提出物について、指摘されたことへの対応などの総合的な向上心。
保育の理解は、絵本の読み方や声のかけ方などの保育の技術面。
10項目くらいあり、5段階で評価する形が多いです。
挨拶を意識的にやること、時間を守ること、学んだことや気づきを日誌に記入すること、保育士への返事や受け答えがしっかりできていると評価は高くなります。
ただ、誰でも初めから上手にできるわけありません。
できる・できないよりも実習へのやる気が感じられるかどうかが評価に大きく関係します。
やる気が感じられる人の特徴は、以下の3つです。
挨拶や受け答えをちゃんとできること
質問をよくすること
子どもと積極的に関わり保育に参加しようとすること
こうした、実習に対する”姿勢”を保育士さんたちは見ています。だからこそ、実習に対する姿勢が評価に1番大きく影響するのです。
保育士さんの本音
保育士が実習生に対してどう思っているか?
実習生からするとすごく気になる部分ですよね(笑)
事前に知っておくだけでも、実習にも臨みやすいのではないでしょうか?
意外と保育士から話しかけるかどうか迷っています。
保育中は、バタバタする場面もあるため話しかけるタイミングが掴みにくかったり、話し方を気にして話かけにくいというのが保育士の本音です。
また、実習生の第一印象で話しかけるかどうか決めていたりもします。
挨拶をしない・返事をしない・受け答えの仕方が悪いなどが見られると余計に話かけにくいです。
挨拶や返事・受け答えがしっかりできるだけで、保育士も実習生もともに居心地が良くなるはずです。
実習生が何ができるのか、何を教えたらいいのか分からない。
保育の中でどこまで参加するのか、どこを任せればいいのかは探り探りな状態です。
保育のどんなところを学びたいのかも分からないため、結構気を使っています(笑)
学びたいことや分からないこと、気になったことは、質問してくれると助かります。
質問して、吸収しようとする姿が見られるとやる気も感じます。
子どもとの関わり方・距離感
子どもたちは、新しい先生に興味を持ち、関わろうと集まってきます。
その時の表情や言葉使い、距離感などは気にして見ています。
初めから子どもに適した対応ができるとは思っていないので、関わる中で学んでくれたらいいなと思っています。
そのため、子どもと関わろうとしない実習生は、やる気がないと思われるかもしれません。
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保育所実習を控えた学生さんに向けて
最後に、現役の保育士の立場で保育士を目指す学生さんに一言。
保育所実習は、保育士はみんな経験していますし、実習への不安もすごく共感できます。
私の養成校時代の同級生も、実習で挫けた人は多かったです。
上記に書いた通り、実習生として気を付けるべき点はいくつかありますが、完璧にできなくてもいいんです。
実習ではたくさん失敗して、失敗から学んでください。
とはいえ、保育所によっては実習生を1人の保育士と捉え、厳しい意見を言われることもあるのは事実です。
もし、挫折しそうになったとしても踏ん張って乗り越えてくれることを祈っています!
最後に、保育所実習で意識すべきことの要点をまとめます。
できなくて当たり前。できるようになる努力をする。
学ぼうとする姿勢、挨拶や質問をする、子どもと沢山関わろうとする。
この実習へのやる気が見えれば、どれだけ失敗しようと全然OKです!
厳しく叱られたりダメ出しされたりしても、全てを真に受けなくていいです!
実習で失敗したなら、次できるようになりましょう。
少しでも多くの方が保育士になり、保育の楽しさと奥深さに気づいてくれることを願います!