火起こしに小学生が挑戦!まいぎり式火起こしにハマる学童!

火起こしに小学生が挑戦する⁉

びっくりされる方がいるかもしれませんが、私の勤める学童では日常の風景です。

ある新聞の記事で、「現代の小学生は82%はマッチを擦れない!」というのを見たことがあります。

「え~~」と思うでしょうか?(笑)

マッチに限った話だけでなく、昔は当たり前に体験していたことが、今の子どもたちは体験しないまま大人になっているそうです。

だからこそ、保育園や学童でそういった体験ができることが、貴重だと言われるようになりました。

今回は、「火起こしについて」学童でどんな体験をさせているのか?保育実践と一緒に保育の方法や安全面の配慮なども含めた紹介記事です。

火起こしに小学生が挑戦 経緯

マッチで火起こし
芋ほり
焼き芋を食べる子ども

火起こしが始まったキッカケになったのは、やきいも行事です。

地域の農家さんに、さつまいもの収穫体験をさせていただき、大量のさつまいもを頂きました。

そこで、高学年に焼き芋に挑戦してもらおうと考え、大人たちから、高学年へ挑戦状を送りました(笑)

どっちがおいしい焼き芋を作れるか勝負だ!

ざっくり言えばこんな内容の挑戦状です(笑)

「は!絶対負けんし!」などノリノリで参加してくれました(笑)

その時のルールとして、ライターは使わないことを条件に、マッチ・ファイヤースターター・虫眼鏡・まいぎり式火起こしなどを準備したのがキッカケで、「火起こしに小学生が挑戦する」姿が当たり前になっていきました。

ファイヤースターターで火起こし

まいぎり式火起こし

毎年、焼き芋の季節になると、その年の高学年がみんなを引っ張って準備してくれています(笑)

年下の子たちも高学年を見て、真似して、引き継がれていってるんですね!

まいぎり式火起こしが遊びに?

やきいも行事の中で、マッチやファイヤースターター、虫眼鏡は成功しましたが、まいぎり式火起こしだけはできませんでした…。

「まだ誰も成功していないこと」がより子どもたちの意欲を掻き立て、挑戦したい人が後を絶ちませんでした。

工作が得意な先生が手作りでまいぎり式火起こしを複数用意してくれて、毎日毎日、誰かしらが挑戦するのが日常に。

ただし、誰でも自由にできる訳ではありません。もちろん安全対策はしないといけませんし、火の扱い方をしっかりと子どもたちに伝え、火の危なさを知ってもらわないといけません。

そのため、火の扱い方の筆記試験と実技試験をクリアした人には、火起こし免許を発行するようにしています。

火起こし試験??

火への正しい知識とは、火の危険さを十分に理解することが大事です。火事や火傷、爆発など事故やケガに繋がる可能性があることを子どもたちが理解しないと、学童以外の場所で軽い気持ちで火遊びしてしまうことになりかねませんよね。

また、どんなものが燃えやすく、燃えにくいのか?燃やしたらダメなものは何か?適切な服装や道具は何か?火傷した時の対処法は何か?火事はどこに連絡するのか?など全部で50問ほどの筆記試験を作っています。

大人でも正解するのは簡単ではありませんし、それだけ難しくしているため、本気で覚えた子だけが合格しています。

さらに、実技試験として実際に大人の前で火起こしから消火までできる必要があります。

なかなかの難易度のため、合格しているのは、6年生4人と5年生1人です。

火起こし免許

火起こしは学童の遊びとしておすすめ

上記で説明したように、遊びとして火起こしができる環境を整えてしまえば、子どもたちが長い時間ハマって遊ぶためおすすめです。

また、「今日こそは成功する!」と目標になっていたり、どうやって火が付くのかの科学的な視点から考えるきっかけにもなったりしています。

学童の大人が用意したものは、まいぎり式火起こし、バケツ、切り込みの入った板、麻紐をほどいたものだけです。

まいぎり式火おこし器は、手作りしていますが回転部分の中心点を取るのが難しいため、買った方が無難です(笑)苦労して作った後に、安く売られていると知りました(笑)ファイヤースターターは、かなり簡単に火が起こせるため個人的にも持っています!

子どもたちが集中して取り組むため保育も落ち着きますし、雨の日でも夏の暑い日でもちょっとのスペースで遊ぶことができるため助かります。

火起こしが関係する行事

キャンプ・デイキャンプ

お米を炊いたり、BBQをしたりなどで火を使います。以前は、キャンプ場に行き自然遊びを楽しんでいましたが、最近では普段自然の中で遊んでいて、わざわざキャンプ場に行く理由がなくなったため、最近は行ってません(笑)

夏祭り

夏祭りは、子どもたちが屋台を企画し夏休みの期間を使って屋台の準備に取り組みます。そのなかで、焼きトウモロコシとソーセージ、マシュマロなどの屋台もあり、屋台で買ったものを炭火で焼くことができるブースがありました(笑)

もちろん、ブース作り、火起こし、炭作りなど子どもたちが計画して準備しています!

焼とうもろこし

クリスマス

クリスマス行事は、子どもたちからの出し物がメインですが、昼食やおやつはいつもと違って豪華になります(笑)チキンを炭火焼で食べた年もありました。

焼き芋

先ほども紹介しましたが、子どもたちだけで焼き芋を作る行事です。火起こしと火の管理は当たり前にできてしまうため、昨年は、芋を自分たちで作って販売するという取り組みにまで進化しています(笑)

また、近くの保育園に高学年が呼ばれ、園庭でやきいもを作ったこともあります。保育園児へ火の危なさを伝えたり、小学校の勉強について教えたり、保育園児にとっても貴重な時間になったと思います!

やきいもを食べる保育園児

まとめ

火起こしに小学生が挑戦することは、「危ないのではないか?」と思われる方も多いかもしれません。

しかし、冒頭でも書いたように昔は当たり前に体験できていたことが、年々できなくなっています。

火起こしも同じく、体験する機会はかなり少なく、保育園や学童保育で体験できることは、子どもにとってもかなり貴重です。また、こうした体験の中で火の危険性をちゃんと理解しておく方が、将来的には安全と言えるのでないでしょうか。

今後も、火の危険性についてしっかりと伝え、正しい扱い方や対処の仕方など子どもたちと一緒に学んでいけたらと思います。