学童保育の雨の日って大変じゃないですか?
せまい室内に大勢の子どもたちがいて、さらには、走ったり暴れたりで怪我につながることもあるのではないでしょうか。
子どもたちから「ひまい」「することない」「学童つまらない」など言われることもあると思います。
その原因は室内環境と遊びにあるかもしれません。
この記事は、学童支援員をされている方や学童を運営している方に向けた記事です。
私の勤務する学童でも、同じような状況でしたが環境と保育方法の改善で、子どもたちの姿がかなり変わりました。
ぜひ、同じような悩みをお持ちの方に参考になれればと思います!
雨の日の子どもたちの様子をチェック
まず初めに、子どもたちはどんな姿でしょうか?私の勤める学童では、子どもの姿からどこを改善すべきか検討することから始めました。雨の日に限ったことではありませんが、当てはまる子どもの姿があれば、それは環境作りや保育方法に改善が必要なのかもしれません。当てはまる子どもの姿がったら参考にしてみてください。
→玄関からおやつ、勉強までの子どもの動線や家具の配置など環境に問題がある可能性大
環境構成は保育には欠かせません。環境を作る上で大事なのはスペース(空間)確保と子どもの動線です。家具で仕切ったり部屋を使い分けたりしながら、それぞれの遊びや取り組みを保障したり、無意味な動線の交わりがないように工夫することが大事です。
→勉強をする子としない子のメリハリがない、または勉強するスペースが静かに取り組めるスペースになっていない可能性大
そもそも、学童は宿題を強制的にさえる場ではありません。しかし、保護者の方のサポートとして宿題を終わらせることも求められます…。
また、宿題をする環境が悪ければ宿題に集中できないのは仕方ないです。こうした宿題問題を解決した方法をまとめた記事です。
→遊びが少ない、遊び方を知らない、遊びが年齢にマッチしていない可能性大
保育が落ち着くためには、静かにさせるではなく、子どもが遊び込むことが肝心です。遊びを充実させるためには、遊びを増やすことと遊び方を知ることが大事で、その内容をまとめた記事です。
→遊び方を知らない、遊びが適していない、普段から大人が主になって活動している可能性大
日頃から、子どもたちが自ら遊べていないと、大人任せの保育になってしまいます。こうした大人主導の保育や教育は運営指針に書かれた内容と異なり、さらには、現代の保育や教育の在り方に適していないと注目され始めています。
→遊び込める環境じゃない、遊び込めるほど遊びが発展していない可能性大
遊び込める環境作りと遊びの充実は必須です。そのためにも大人が遊びを知ることや考えることから始まります。
→出欠席管理や安全管理など学童体制に問題がある、子どもに浸透していない可能性大
学童で預かった子どもの安全が一番大事です。これは、運営指針にも記されており、最近では特に、マニュアル作成や保育体制の見直しが進められつつあります。子どもを預かる基盤ができていないと良い学童保育とは言えません。
同じような子どもの姿があるのではないでしょうか?
私の勤める学童でも、こうした子どもの姿を変えるために話し合いながら試行錯誤を繰り返してきました。大人1人ひとりのアイデアや得意分野を生かしながら、子どもにとって楽しくて学びのある学童を目指して今も取り組んでいます。
雨の日の遊びを改善!遊びのアイデア
雨の日に子どもたちが楽しめる学童になるには、室内遊びが充実していることが絶対条件です。
遊ぶ物が何もない状態で、楽しく過ごせる訳ありませんよね。
まずは、子どもたちが遊び込めているかに着目し、遊びの種類を増やすことに取り組まないといけません。
遊びの種類を増やすために、玩具は買わなくても大丈夫です。工夫次第では、1つの玩具からいくつもの遊び方が生まれますし、トランプのようにババ抜きや真剣衰弱、豚のしっぽ、魚釣りなど遊び方を子どもに伝えていくと遊びの種類は増えますよね!
私の勤める学童は、金銭的に余裕がなかったので、支援員みんなで遊びの種類を増やすために工夫を重ねて今があります。
室内遊びの具体例についてまとめた記事があるので、こちらも参考にしてください!
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雨の日だからこそ取り組んでほしいこと
子どもたちの遊びは、大人が遊びを用意し遊ばせるのではなくて、子どもが自分から遊ぶことが大事です。「子ども主体」「自主性」などといった言葉が注目され、乳幼児教育や学校教育で取り入れられていますね。
普段の遊びの中で、子どもたちに人気なのはやっぱり屋外遊びです。
雨の日だからこそ、いつもと違った遊びや取り組みをしてほしいと思うことはありませんか?
子どもたちが主体的・自主的に遊んだり取り組んだりするために持ってこいなのがクエストです!私の勤める学童で、取り組んでいる保育方法で支援員みんなでアイデアを出し合い実現することができました。
「雨の日限定クエスト」としてクエストを考え貼りだすだけで、子どもたちだけでハマって遊んでいます。
「子ども主体の保育」や「子どもの主体性」など日本の乳幼児教育が見直されつつありますね。 「海外に比べると日本教育はかなり遅れている」このことを知ったのは、保育士1年目の時。 私は、恵まれたことに最初に入社した保育園で、恩師に出会[…]
雨の日の子どもたちの様子紹介
私の勤めている学童の、雨の日の子どもたちの様子を紹介します。
デュエルマスターズ・ポケモンカード
子どもたちからの意見で、学童でデュエルマスターズやポケモンカードができるようにしています。実現まではかなりの時間と労力がかかりましたが、やっぱり遊びへのハマり度はすごいです。
雨の日や、土曜日など子どもからの意見で「大会を開催したい」という意見が増えました。デュエマ大会を開催したい子が中心になって、メンバーの募集や大会ルールを設定し、開催日と開催場所は大人と相談しながら計画します。子どもが発案し子どもが企画し実行する。これこそ、子ども主体の保育が実現できているなと感じる場面です。デュエマ大会は第50回目に突入するそうです(笑)
卓球
デュエマと同じく、「次の雨の日」や「土曜日」「長期休み」などに卓球大会が子どもたちのよって発案され取り組んでいます。
トーナメント表の作り方を知った子どもたちは、卓球でも1位を取りたくて自主練して臨んでいます(笑)大人も参加していい時もあり、手を抜いたらダメだそうです。卓球の様子を見ていると、子どもの習得していく速さには驚かされてばかりです…
漫画・本
子どもの中には、雨の日は読書と決めている子もいます。漫画であれ本であれ、文字を読むことに繋がりますので、漫画を置くべきかどうか悩んでいる学童さんはぜひ置いてほしいです。
塗り絵・絵の具
学童の遊びの中で、長く続いている遊びで専用のブースまで作った遊びです。雨の日だからこそ集中して取り組めるように、梅雨時期に、課題を掲示し作品を募集するとかなりの数集まります。集まった作品は掲示し、みんなで投票を行い、優勝作品は保護者が見える玄関に飾られていくのです。
どうしても高学年が上手であれば、課題を別にしたり投票の方法を変えたり工夫することで、低学年でも楽しめる遊びになります。
製作
製作遊びで大事にしていることは、目的を持って取り組むことです。目的がないと材料が無駄になってしまいます。目的を明確に持たせるためには、見本となるものを掲示したり、大人との会話の中で具体的にイメージしたりすることが重要です。
人狼
人数が集まらないと始まらず、多ければ多いほど楽しい遊びです。子どもたちだけで遊ぶのは最初は難しいですが、積み重ねていくと実現できます。
ダンス
ダンスが好きな子たちは、雨の日だからこそ集中して練習したいみたいです。ただダンスするのでは、騒がしく感じますが、「○○で発表する」と目的があればちゃんと練習しています。先日は、地域のお祭りで200名程の前で踊りきりました。低学年だけで、ダンス曲を決めて、練習し、取り組んでの成功でしたので、支援員にとっても驚きと感動があった出来事でした。
タイピング
小学校で配布されるクロムブックを使った遊びです。勉強とのメリハリをつける為に遊びで使用する際には、ネックストラップを大人から貰うようにしています。このタイピングも習得に速さには驚かれます…。
数独・クロスワード
子どもの学習面を遊びを通してサポートできないか?と考え数独やクロスワード、漢字テスト、都道府県テストなど用意しています。
意外と遊びであれば、「満点を取りたいから」「自分でやり切りたいから」と長い時間を費やして取り組んだり、調べたりしているようです。
けん玉
学童の遊びの中で、驚くほど成果が出ている遊びです。教えるのではなく環境を用意し、大人が何気なくやって見せるだけで広がっていきました。
けん玉の技は、本だと分かりにくいので動画を見れるようにしています。クロムブックを活用すると遊びにも幅ができ面白いです。
ピアノ・ギター
楽器に触れる機会がなかなかないため、遊びの中で習得していけるといいですよね。好きな子は粘り強くやっていますし、それに影響されやり始める子も多いです。学童行事の中で発表する機会を作ることで、運動面以外でも目立つ場所が作ることができています。
ゴルフ
ペットボトルキャップをゴルフボールに見立てた遊びです。室内全体をコースにして、家具や人を避けながら最小限の回数でゴールを目指して遊びます。
ペットボトルキャップの向きを変えるだけで、変化球のように曲がったり跳ねたりするため、使い分けれるようになるとかなり面白いですよ!
ピンポンコース
ピンポン玉をカップにいれる遊びです。様々なコースを作ったり、学童の家具をコースにしたりして何度も何度も挑戦しています。
その他
将棋やオセロ、ドンジャラ、トランプ、人生ゲームなどありきたりな玩具や遊びは省略します。
雨の日の遊び まとめ
雨の日の遊びをテーマに紹介してきました。上記で紹介したように、遊びが充実していないと「ひまい」「つまらない」「帰りたい」などネガティブな言葉が増えてしまいます。まずは、「遊びの種類を増やすこと」が絶対条件で、増えた後に大人が入らなくても、子どもだけで遊びが広がっていく工夫をすることが大事です。
そうすることで、雨の日に限らず室内遊びが充実しネガティブな言葉はなくなります。
運営指針にも学童の役割として、子どもが主体的に遊ぶことは記されていますよね。私の勤める学童では、運営指針に書かれたことをそのまま実践して今の形になりました。
今後も、さらに遊びが発展していけるように工夫を重ねていきたいと思います!