土遊びが陶器作りに発展。自然の土から皿を作ってみたい!

土遊びは保育園でも学童でも人気です。
そんな土遊びが発展し、「自然の土から皿を作る」ことになりました。

もう遊びの域を超えて研究です。そんな子どもたちの様子を紹介します。

土遊びが陶器作りに⁉

学童では、毎日のように土遊びをして遊んでいます。
しかし、数年前までは土遊びというよりも砂遊び状態でした。というのも、学童の園庭が小学校のグランドのようなカチカチに固まる土質で砂利が混ざっているようなかんじです。当時の砂遊びは、表面の砂をかき集めて山を作ったり、篩(ふるい)にかけてサラサラ砂にして団子を作ったりしていました。

そして、学童の園庭環境を見直し園庭に畑を作ったことをキッカケに少しずつ遊びも変化していきました。
畑作りや栽培については別の記事にも書いてますので、良かったら読んでみて下さい。

園庭に腐葉土などの畑の土が混ざるようになり、雑草が生え虫が集まるようになりました。そして、砂遊びから、昆虫の飼育や栽培へと遊びが変化していきます。

この前の3~4月頃に、夏の栽培に向けて更に畑を増やしました。その畑の土として運んできたのが赤土だったことが今回の陶器作りに繋がっていきます。

土と重機

運んできた赤土

重機を使って軽トラで何往復もして運んできました。大きな石も混ざっており、学童の子どもたちも運んだり、石を取り除いたりするのを手伝ってくれます。その作業中に子どもたちが気づきました。

「石じゃない、なんか粘土みたい」
「叩いたら割れる」
「これで泥団子作ったらヤバそう」

こうした発見がキッカケになり、土器や陶器へと視野が広がっていきました。もちろん、大人も赤土から陶器を作る方法は知りませんしやったこともありません。子どもたちと一緒に調べていくと「あれ、なんか頑張れば出来そうだぞ…」ということで陶器作りが始まりました。

土遊び 極限サラサラ

まずは、赤土から粘土を抽出しなくてはいけません。
普段の土遊びで泥団子を作る時にサラサラ粉を作っていますが、そこから更に細かくします。
園庭用の篩(ふるい)だけでなく調理用のザルなどを駆使してどんどん細かくしていきました。

陶器を作るほどの細かさにするには、水簸(すいひ)という工程が必要なようです。簡単に言うと、土を水に溶かし、沈殿させて細かな粒子だけを集めます。

土遊びが水簸へ発展

土を細かくしていく作業はとにかく大変で時間がかかりました…。乾いた土をかなりサラサラの状態にまでしていましたが、水簸用の篩(ふるい)は目の細かさのレベルが違います。

土遊びをする子どもたち

春休みの4月6日(月)この作業を朝から夕方まで1日かけてやりました(笑)

土遊びをする子どもたち

何度も移し替えながら、水簸用の篩(ふるい)を通過した細かい土だけに。
後は沈殿させ水分が蒸発して無くなるまで待ちます。

採れた粘土で皿作り

2週間ほどかけて土を乾かし、粘土ぽくなってきました。

粘土

それでは、器の形を作っていきます。
陶芸と言えば、轆轤(ろくろ)でクルクル回しながら形を整えるのが印象的ですよね。子どもたちも見たことあるようで、「どうやって回すと?」って言ってました。しかし、学童に轆轤(ろくろ)はありません。買おうか迷いましたが高いので断念。譲ってくださる方いらっしゃいましたらお願いします(笑)

土遊びをする子ども

仕方ないので、轆轤(ろくろ)無しで作ってみます。
まずは、コップの形を目指しながら球状にしていく作業から。

土遊びをする子ども

だんだん、塊になってきました。

土でコップを作る子ども
土遊びで作ったコップ
少しずつコップの形に近づいています。
やってみる前は簡単そうなイメージでしたが、かなり難しいです。轆轤(ろくろ)がないと綺麗な形にするのはすごく難しいことが分かりました。
別の子たちは、平皿を目標にして取り組みます。
土遊びでできた皿
土遊びでできた皿
私も一緒に作ってみましたが、やっぱりめちゃくちゃ難しいです。
多分、水の量の調整がめちゃめちゃ重要だと思います。水分が多ければ形を保てないし、少なければ固まりすぎてヒビ割れします。
イメージとは程遠いですが、この形が今の最大限です。
作ったコップと平皿は、日陰で乾燥させます。十分に乾燥させないと焼く時に割れる原因になるそうなので、2週間ほど乾燥させました。
乾燥させた土器
乾燥させるともうすでに、陶器っぽいです!ヤスリをかけて尖ったところを滑らかにしていきます。
そして次の工程が最難関の焼きです‥‥。

素焼きと本焼き(釜無し)

調べると、陶芸用の釜で焼く情報ばかりです。でも学童には釜がありません。
粘り強く調べ続けると、七輪焼きという焼き方を発見しました。七輪もありませんが(笑)

でも、炭で覆って焼くことが出来るみたいなので強行突破します。

火起こしをする子ども
炭
毎度のことながら火起こし免許を持っている子が活躍します。
タイミング良く、先日の保護者BBQで使用した炭が大量にあったので、炭が完全に赤く燃えている状態になるまで燃やしていきます。焼きの工程は、素焼き→釉薬(うわぐすり)→本焼きという流れみたいです。難しいことに、素焼きは約400℃で焼かなくてはいけません。400℃とは、炭が真っ赤に燃えた状態で皿を包み込むようにして、無風の状態。本焼きは1200℃で、常に風を送り続け黄色の炎だそうです。
釜がないので、灰で穴を掘って下から炭・皿・炭で包めるようにしてみました。
炭で覆われた皿
急な高温と急な冷却が割れる原因になるみたいで、この状態で放置して勝手に冷えるまで待ちました。
焼き始めが14:00くらいで、翌日の朝9:00頃に取り出しましたが、まだ熱かったです。
素焼きした陶器
素焼きした陶器
焼き上がりはこんな感じ。もうすでに陶器になっています。
ここから、釉薬を塗って焼くことでガラスコーティングになり、艶々の光る陶器になるみたいです。
ですが、ここで私がミス‥‥‥‥。
陶器用のコーティング剤を購入して試しに塗ってみたのですが、このコーティング剤はオーブン陶芸用でした。
専用の「オーブン陶土」を使って、自宅のオーブンで焼いて陶器を作るハンドクラフト用のもので、直接の炭火焼はコーティング剤が持たないみたいです。
でも釉薬はないし‥‥
調べてみると、釉薬などを塗らずに仕上げる方法もあるみたいです。また、強行突破で本焼きに移りました。
釜戸
レンガを組んで、送風しながら焼きます。扇風機で送風しましたが、ドライヤーやブロアーでやったほうが良かったかもしれません。1~2時間ほど送風しながら焼き、あとは勝手に冷めるまで放置しました。
翌日、陶器を見ると少し縮んでます。そして、皿の方に大きなヒビが入ってました。
原因を調べると、送風しながら焼く時に、急な高温が良くなかったみたいです。焼く時も冷ます時もゆっくりが鉄則だということを再確認しました。

土遊びで陶器作り まとめ

今回は、あり触れた土遊びが陶器作りに発展していく様子の紹介でしたが、畑の土や火遊びなどバラバラな活動の要素がたまたま重なり陶器作りという遊びが生まれました。「もしかしたら、この土で皿ができるかも」という期待を持ちながら、約2カ月かけて粘り強く取り組んだ子どもたちはすごいと思います。

そして私自身、子どもたちと一緒に調べながら取り組んでみて、かなり面白かったです。今の時代、情報が溢れていますが、その情報から正解を見出していく難しさも実感しました。そして、実際にやってみることの大事さもです。普段から、様々な体験ができるような学童を目指して工夫を重ねていますが、実体験は子どもたちにとって財産になることは間違いないと再確認できました。

今回の陶器作りを通して、粘り強さや達成感、協力、知識など様々な学びがあったはずです。再挑戦する子が現れるかどうか分かりませんが、継続して学童陶器市ができれば面白いな~(笑)

個人的に釉薬有で、再挑戦したいと思います。

おわり