保育士になりたい人に向けた記事です!
ある養成校の学生さんに向けて、現役保育士目線で話をしてほしいと依頼がありました。
養成校の学生さんが、現場を体験できるのは実習くらいです。私も養成校を出ていますが、養成校での授業は現場を体験した上で学んだほうが身についていきますし、保育士になった時にもすぐに実践に役立たせることができると思っています。
今回の内容は、養成校で話をするために別々の保育園に勤務する3人でまとめた内容です。私たちが保育士になってみて初めて気づいたこと、長年続けてみて感じることなども含まれているので、参考になると思います!
保育士になりたい人に伝えたいこと
保育の魅力
私たち3人が思う 保育の魅力
・子どもや保護者、保育士同士など人と関わるという点。子どもとの距離も近く、人とこんなに蜜に関わるのは保育士ならでは。
・子どもにとって1番大事な時期に携わることへの責任とやりがい。
・子どもの思いや考えを形にするために努力する点。努力した分だけ子どもの姿や成長に表れるところ。
・チームで他の職員と連携しながら仕事ができること。
私たち3人が「保育って楽しい!」と思う瞬間
・保育環境や子どもとの関わり方を工夫して試行錯誤する時。
・保育士の思惑通りに子どもたちが熱中して遊んだり、喜んだりした時。
・子どもによって適切な声掛けや対応が違うため、考えたり工夫したりして上手くいった時。
・子どもたちを惹きつけられている時。(絵本、手遊び、ゲーム、お集まり、お話など)
・普段、なかなか寝ない子が、自分のトントンで寝た時。
・他の先生が苦戦していることが、自分はすんなりできた時。(子どもの対応など)
保育の魅力は?と聞かれると回答が難しいですが、、保育をしている中で楽しかったり嬉しかったりする瞬間は沢山あります。また、子どものために試行錯誤して努力した分だけ、子どもの成長が見られた時には嬉しいものです。
そのため、保育士として働いていくうちに、「これが保育の魅力だ!」「これが保育のやりがいだ!」と自分なりの答えに気づいていくものだと思っています。
保育士になりたいけど、マイナスなイメージがある
保育園や幼稚園などのイメージはあまり良くないと思います。
ニュースでも保育園の事故や事件が取り扱われ、不適切保育などの言葉も多く耳にしますね。
ですが、園によって事故や事件への対策や、不適切保育が起きないように働きやすさに力を入れるなど良い保育園も多いです。
また、子どもたちの将来のことを考え、普段から勉強を重ね、環境を整えたり大人の関わり方を工夫したりと、ただ預かるだけでなくより良い保育を模索している園も沢山あります。
世間的なイメージは良くないかもしれませんが、国レベルで保育を重視する動きがあったり、保育士の労働環境や処遇が見直されたりなど、今後は良い方向へと傾いていくのではないでしょうか。
学生の皆さんは、保育園や幼稚園に対してどんなイメージを持っていますか??
保育士になりたい人は実習を乗り越えないといけない
実習は学生さんにとって大変でつらい時期かもしれません。
私たちも、実習では苦い思い出ばかりです。でも誰もが通っている道で乗り越えられます。
そして、実習生の頃は、周りの保育士からどう見られているのか?と気になっていましたが、保育現場に出て実習生を受け入れる立場になってみると実習生に対して、そこまで厳しく見ようとは思っていません(笑)
実習生が最初から子どもたちを上手に見れる訳ないです。そのため、私たち保育士が見ていて気になる点は、「保育以外の部分」。挨拶、提出物、時間を守る、日誌、実習に対する意欲・態度など。
その中でも、1番大事なのは「挨拶」で挨拶ができない時点で印象はかなり悪くなってしまいます。
やる気がと感じられるのは、分からないことを質問したり自分なりに考えて動こうとしていたりする姿が見られた時です。
挨拶だけは意識して頑張ってみて、どんどん質問して自らやってみようとしてみてください!
どんどん失敗したほうが得!!
保育歴が上がって行くと、失敗できなくなっていきます。「何年目なん?」「今まで何やってたん?」ってなるのはまずいから。
1年目や2年目であれば、失敗しても「次頑張ろう」で済ませられますが、失敗をしないまま年数だけ重ねて、できないことが隠れたままになっている人は大変です。
だからこそ、失敗できるうちに沢山失敗しましょう。
実習生の失敗になんて、周りは全く気にしてません(笑)実習生の時にできる失敗で言うと、部分実習や責任実習。自分なりに考えたことを実践してみて上手くいかない経験こそが大事です。失敗した後、次に生かせば良いのです。私たち3人も失敗だらけでしたがこうして保育士を続けています!
失敗が怖いからと何事にも挑戦しないのが、一番やってはいけないことだと思います。
保育士になりたい人は自分の武器を見つけよう
保育では、子どもと関わる以外にも書類の作成や行事の企画などすべきことが多いです。
だからと言って、全てを完璧にできる必要はありません。例えば、ピアノが苦手でも得意な先生がカバーしてくれます。その代わりに自分の得意な部分では、周りをカバーできるように頑張りましょう。
保育園現場で活躍する得意分野の例
・ピアノ ・運動 ・いつでも元気 ・謙虚 ・運転 ・子どもを惹きつけるもの(絵本・手遊び・ゲームなど) ・発想力がある ・気づくことができる ・すぐに行動できる ・楽器 ・ダンス ・物事をハッキリ言える ・そろばん ・場を和ませることができる ・天然キャラ ・アイデアマン ・整理することができる ・SNS ・パソコン ・製作 ・力持ち ・おもしろい
保育現場でこんな先生良いな~って思う例を挙げてみました。チームで支えながら働いていくため自分の得意分野や強みが多い人は、頼られることでしょう。何かをできなければいけないのではなく、周りの役に立ちたい!と考えられることがまずは大事かもしれません。
保育現場で求められること
保育士として働く上で求められること
保育士としての専門性はもちろんですが、社会人としての挨拶や言葉遣い、時間を守ること。報告・連絡・相談ができること。清潔感があること。話を聞くことと相手に伝えることができること。体力。などは求められがちです。また、保護者に配布する文書作成のパソコンが出来ることや文章力も必要な園もあります。
そして、保育士として仕事ができる人や頼られる存在の人は、色々なことに気づいたり、物事を楽しめたり、臨機応変に動けたり、物事の優先順位を考える事ができたり、自ら考えて率先して動けたりする人です。
そのためにも、様々なことに興味を持ち経験を重ねることが大事だと思います。
やったことがなくても、できなくても、興味がなくても、試しにやってみる。そうした積み重ねが生きて、いつしか周りに頼られるようになっていくと思います。学生時代は「忙しい忙しい」と言っていましたが、今になって思うと、意外と時間は沢山ありました(笑)
バイトでも、保育園の見学でも、勉強でもなんでもやってみることが大事なので、ぼ~っとしている時間を何かに費やしてみましょう。
保育士になりたいのに辞める人も多い
実際に私たちの短大時代の同級生も保育士を辞めた人は多いです。
その原因は何か?と考えてみると、就職した後になって「自分には合わない」と気づく人が多いからだと思います。
私たち3人が保育士を続けているのは、たまたま自分に合っていて良い保育園に就職できたからかもしれません。
保育園や幼稚園にはそれぞれ、保育理念や保育方針があり、園によって保育が異なります。
また、保育士としての働きやすさも変わってくるでしょう。
私たちが、学生さんに伝えたいことは、就職する前に色々な保育園を知り、自分がやりたい保育を見つけてから就職してほしいです。自分の目で見て自分で選ぶことで、離職する可能性が下がると思っています。
保育園や幼稚園だけでなく、保育士さんも色んな人がいるので、沢山の園に見学に行き視野を広げてください。
保育士になりたい人に伝えたいこと まとめ
保育士になりたい人に向けて、現場目線で保育の魅力や保育士に求められることなどまとめてみました。
冒頭にも書いたように、養成校時代は座学メインで知識だけを詰め込んでいましたが、現場を知らないと何がどんな風に必要なのかも分からないため、なかなか身についていきません。
保育士1年目で、就職した後に「あ~授業で言ってた気がするけど、忘れた」ってなることが多いです。そのため勉強し直すことになります。
だからこそ、学生時代に現場を知ることが何よりも貴重で、この記事もその1つです。
これから保育士になっていく学生さんが、保育士を長く続け、保育士になって良かったと思ってもらえることを祈っています。