保育士1年目の悩みについて紹介してみようと思います。
私の勤めている保育園は、保育士1年目の職員さんが数人いますがみんな優秀です。
誰もが保育士1年目を経験し、同じような悩みにぶつかってきたはずなのに、「若手が何考えてるのか分からない」なんて言葉をよく聞きます。
今回は、若手時代を振り返りながら、1年目でぶつかった壁や、解決して方法などをまとめました。
保育士1年目の悩み
私の場合は、少し特殊かもしれませんが、養成校時代は保育に対してのやる気がほとんどありませんでした。
保育実習をキッカケに、保育のイメージが変わり、面白さと奥深さに気づいたことで保育の世界に進むことになります。
そんな私は、地元の長崎から東京の保育園に就職するのですがぶち当たってきた壁は多い方ではないでしょうか。
①新たな環境に適応できずに悩む
まずは、環境の変化。養成校、アルバイトとは違い出勤時間や提出物、職場の決まりを守る、他の職員さんとの付き合いなど、これまでとは1つ1つの責任や重みが違うため、とにかく気疲れします。
ましてや1年目なんて何もできずに迷惑をかけることが多いため、申し訳なさを感じますし、自分の無知さ無力さを痛感しました。
それは誰しもが感じることですが、その壁を乗り越えるコツとしては、『とにかく聞くこと』が1番です。
『分からないなら聞く』『困ったら聞く』『自身がないなら聞く』
これができるかどうかで、周りとの差が大きく開くのは経験上からも断言できます。
②子どもや保護者の態度に悩む
保育中で感じる悩みとして、子どもや保護者の態度が先輩保育士と自分とで違うところで悩みました。
『子どもになめられてるんじゃないか?』
『保護者に信用されていないんじゃないか?』
私は特に気にしがちなので、この点での悩みが尽きませんでした…。
この悩みの突破口としては、先輩に聞くのは絶対です。先輩に相談すると、『子どもから試されてるんだよ』と教えてもらえると思います。また、『保育士1年目は子どもたちの甘える場所にもなっているから役割としても大事なんだよ』と言われるかもしれません。私はこの2つを先輩から学びました。
そして、保護者対応については全員の保護者に上手く対応しようとするのではなく、『今日はこの保護者に保育園での子どものエピソードを話そう』と部分的に関わる練習をすることが大事だと教えてもらいました。本当にその通りで、気づけばそんなことを考えなくても会話することができるようになっていきます。
③失敗したことに悩む
続いても保育中に関することですが、自分の責任だと感じてしまう時に悩んでしまいます。例えば、保育中のケガです。
私は、1年目に受け持ったクラスが2歳児クラスで30人を5人の保育士で見ていました。噛みつきが多いクラスで、自分の目の前で起きた噛みつきを止めれなかった時には、1日中気にしていました…。
先輩方には、注意されたりなどはありませんでしたが、自分がしっかり見れていれば止めれたのではないか?足を引っ張ってしまっているのではないか?と自分の視野の狭さに悩んだものです。
この悩みの解決方法は、経験値を積むことと意識すること。
経験を積むと、ケガや噛みつきが起きる状況などが事前にわかるようになります。ただし、意識をしていないといつまでたっても危険予測は身につかないとも思います。防げなかった状況を軽視せずに、次同じような状況の時に察知できるように意識することが何よりも大事です。
保育士1年目の時は、自分が見れる子どもの数や範囲がどんどん広がっていることを感じれるため、他の保育士をカバーできた時に自信の上達に嬉しかったことを覚えています。
④子どもを惹きつける力に悩む
これも保育中の悩みですが、お集まりや活動前の話、食事前の話など、子どもを惹きつけなくてはいけない瞬間があります。
その時に、先輩保育士と比べて子どもたちを惹きつけれてないことに悩みました。
この悩みについての突破口は、上手な人の真似をすることです。
私が先輩の真似をして学んだことは、『いかに子どもと一緒に自分が楽しめるかどうか』という点と、『話し方や間の取り方』『子どもの理解』が大事だと思っています。
子どもを惹きつけるのが上手な先生は、絵本の読み方にも特徴がありますし、話し方にも特徴があります。
その技術を真似することが一番の近道です。
⑤職員関係で悩む
私の就職した園の先生方は、みんないい人たちばかりでした。保育士1年目の私に良く話しかけてくれましたし、フォローもしてくれていました。
しかし、早番や遅番で組む相手によって会話が弾まない、どう接したらいいか分からない、などの悩みも生まれてきます。
この悩みの突破口は、無理をしないことです(笑)
これはあくまで私個人の考えですが、自分が上手く話せないと感じている人は、相手も同じように感じていることが多いです。
無理に仲良くなろうとすると状況が悪化する危険性がありますし、時間をかけると自然と話せるようになっています。
私の後輩にあたる職員が、無理をしたがために職員関係が悪化したというのも目の当たりにしました。そういった経験も踏まえ、無理をせず時間をかけるのがおすすめです。
⑥人前で話すことに悩む
保育士は以外と、人前で話す機会が多いです。例えば保護者会や研修、会議など。
そんな時に、上手く話せていないという自覚もありますが、先輩からカバーしてもらった時に『あ~またフォローしてもらっっちゃた…』と感じていました。
この悩みについての突破口は、どれだけ話す準備をするかです。
『自分に話を振られた時に何を話そう?』と意識することで対処できる場面が増えていきます。
次第に、話し方や言い回し、言い換えなどスキルが身についていくため、いつのまにか解決しているものです。
⑦仕事のできなさに悩む
保育士の仕事は、子どもと関わる場面以外の仕事が割と多いです。
例えば、文書作成や行事企画、パソコン操作、製作物など。
私が躓いたのは、自身の語彙力や文章能力の無さとパソコン操作です。周りが当たり前のようにできることが出来ないことで悩みました。
この悩みの突破口は、1つ1つできることを増やすことです。
最悪なのは、『できません』『やりません』『嫌です』と拒絶することだと思います。
とりあえずやってみることで学びになりますし、案外できるものです。今思えば、保育士1年目の時は、何にでも挑戦していたのは良かったと思っています。それだけ失敗も多かったですが、できるようになったことも多いのは事実なのでやってみる姿勢は大事なのではないでしょうか。
⑧プライベートと仕事の両立で悩む
保育士1年目は、悩みも多く気疲れします。私の場合は、地元から離れたこともあり、気軽に相談できる相手も近くにいない、息抜きの場所がないといったことが堪えました。地元に帰りたいと思いつつも、有給を取ることに気が引けて言い出せないなんてこともしばしば。
この悩みについての突破口としては、相談できる存在を作ることが大事です。
それは、友達でも同期でも先輩でもいいので、そういった相談ができる存在を作ることは気がけて置くべきだと思います。
有給を取りたいと思っている旨を相談したら、背中を押してくれたり、他の職員に掛け合ってくれたりするかもしれませんし、状況をみて止めてくれるかもしれません。その結果、職場内で上手く立ち回れることにも繋がっていきます。
⑨自身の生活力の無さに悩む?
この点については、私だけの悩みかもしれません(笑)
とにかく世間知らずだった私は、生活自体に悩みが多かったです。住民票変更や口座手続き、自炊、ゴミ捨て、買い物など。
分からないことだらけでしたし、田舎と都会のギャップについていけなかったことで悩みました。
今考えると笑い話ばかりですが、当時の私にとっては大きな問題です。
どうやって乗り越えたかについては、とにかく他人に助けを求めることですね。親、地元の友達、職場の同僚、先輩、インターネットなど。
周りからどう思われても後で取り返せば良い!という思いで、他人に聞きまくってました。
大抵のことは、笑って助けてくれますし、協力してくれるひとが大半です。但し、助けてもらったお礼はちゃんとしなくてはいけません。
保育士1年目の悩みを乗り越えるコツ
私自身が、躓いてきた経験談を紹介しましたがどうでしたか?
参考にならないことばかりだったかもしれませんが、これだけは共通して言えます。
『とにかく聞くこと』
私が、乗り越えてこれたのは誰かに聞くといったアクションを起こせたからだと思っています。
『わからないので教えてください』
『○○したのですが合ってますか?』
こうした質問ができることは本当に大事です。そして、10年目を迎えようとしている今でも、若手職員には『とにかく聞くことが大事』だと断言します。
まとめ
今回は、保育士1年目の悩みについての振り返りとその悩みの突破口を紹介しました。
私の勤める保育園の1年目の先生たちは、ミスが少ないです。ちゃんとしてるなと思います。しかし、私が悩んでた時と同じような所で悩んでいるのかもしれません。自身を振り返ってみると、先輩として相談しやすい雰囲気作りをしてあげることが大事だと改めて思いました。
保育士は離職率が高く、新卒の定着率も低い職業です。この記事を通して、保育士1年目の方や保育士を育成する立場の人にとってお役に立てればと思います。