保育園の安全対策。見落としていませんか?

保育園の安全対策について。
先日、キャリアアップ研修を受けました。

分野は、保健衛生・安全対策です。

保健衛生については、コロナウイルス流行前から力を入れていた点でしたので、再確認程度で済みましたが、安全対策について、自園の課題がいくつか発見しました。

保育園の安全対策について学んだことをまとめてみたいと思います。

保育園の安全対策について

保育園の安全対策マニュアルはどこの保育園でも設置されていると思います。例えば、災害発生時の対応、避難計画、園児の引き渡し、保護者への連絡体制など。
また、誤嚥や窒息、乳幼児突然死症候群(SIDS)などの対策も必要です。
2022年の児童福祉法が改正で、保育園における安全計画の策定が義務化されました。2023年4月以降は、国が定める基準に従って安全確保のための取り組み計画を策定する必要があります。
私の勤める保育園の安全対策としては、園バスの運行マニュアルや園外保育(散歩)などのマニュアルも組み込んでおり、マニュアル作成についてはまずまずだと思いました。

見落としがちな保育園の安全対策

キャリアアップ研修中に、印象的だった内容は3つ。どれも自園の課題だと言えます。

「園内の生け花が枯れる園は危険」
「事例から学ぶ習慣をつける」
「被災後にどんな生活をするかを考えて備蓄する」

それぞれについて少し説明していきます。当てはまる園さんは以外と多いのではないでしょうか。

 

「園内の生け花が枯れる園は危険」

もう少し具体的に言うと、生け花や植木が枯れたり、ポスターや装飾がはがれたり、蛍光灯が消えかかっていたりする園。
その園の現状が目に見えて分かる部分だそうで、職員同士が自分のこと以外に無関心であり、職員間のコミュニケーション、連携が不足しているのが表れているそうです。

職員間の連携が取れていないことで、子どもを見る目にも死角ができたり、ヒヤリハットを放置してしまったりと、安全対策に穴が生まれます。

この課題にはキャリアアップを受ける以前から取り組んできている部分でした。しかし、『生け花が枯れることに現状が表れている』というのは見落としていた部分です。

逆に、生け花が枯れない園になることができれば改善できたという証拠にもなります。

この話を聞いてさっそく、植木を購入しました。

 

「事例から学ぶ習慣をつける」

2つ目の事例から学ぶ習慣をつけるについては、バスの置き去り事件など他の園で起きた事故などを、職員間で共有する習慣をつけるというものです。事例を知る事で、『自園でも起きるかもしれない』という備えができます。また、少しでも頭に入っていれば、対応できる可能性が高まるそうです。

この話を聞いて、ヒヤリハットも同じだと思いました。他の職員が気づいたヒヤリハットを共有しているかどうかでは、かなり違ってくると思います。もし、自分の目の前で起きた時に対処できるか?と考えるキッカケになることで、対処法を学ぶ意欲にも繋がるでしょう。

さっそく、職員間でヒヤリハットの共有について話をしました。他の園の事故などの共有については検討中です。

 

「被災後にどんな生活をするかを考えて備蓄する」

3つ目は、震災などへの備えです。

被災後に、どれだけの期間、どのような方法で生活するのか?を考えることで、必要な備えが見えてくるというものです。
例えば、48時間子どもを預かるための食糧や、飲み水、お風呂、排泄、寝具、衣類など。

ただ備蓄するのと、想定した上で必要なものを備えるのとでは全く違いますね。

 

これら3つが特に印象的で、自園の課題だと感じた点です。
保育園の安全対策を完璧に網羅することは難しいですが、部分的にはすぐに取り掛かれることもあります。
ひとまず、この3つの課題を改善することを目標に、励みたいと思っているところです。

職員間の情報共有は絶対

先ほど紹介した、3つの課題それぞれに関係しているが職員間の情報共有だと思います。

どんな些細な事でも、共有し合えるチーム作り、雰囲気作りが何よりも重要なのではないでしょうか。
そして、誰かが気づいてくれたことを全体の問題として1つずつ解決していく習慣ができていれば、課題を発見し、解決する仕組みが出来あがります。

保育園の安全対策は、マニュアルが定まっているかどうかよりも、『職員間で共通理解できているか?』『ヒヤリハットや保育中に起きた些細なことを共有する習慣ができているか?』などが重要であることをキャリアアップ研修を通して強く感じました。

職員間の共有に職員みんなで力をいれて取り組んでいるところだったので、刺激になる良い研修でした。

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