リーダーの仕事【保育園・学童】担任、副主任、主任、園長

リーダーの仕事とはなんでしょうか。
保育園や学童で担任・主任など、役職についている方は、悩む機会もあると思います。

少し前に、学童保育が変わってきた経緯をまとめた記事を書きましたが、その中でリーダーの仕事について少しだけ触れました。今回はさらに詳しく紹介できればと思っています。

リーダーシップとは?

先日、長崎市保育会が企画した研修を受けました。研修内容は、リーダーの在り方や組織の在り方についてです。ちょうど、学童や保育園でも力を入れて取り組んでいる分野なので、これまでの取り組みを振り返りながら聞くことができました。

その研修の中で参考になる部分がありましたのでいくつか紹介します。

まず、1つ目です。

その集団(職員ひいては子どもたち)にとって良い方向・価値ある方向にむかって集団を牽引する存在

↑研修中に講師の方が紹介してくれた言葉です。何からの引用かは分かりません。

保育園や学童の業務整理で、リーダーの役割を記そうとした時に「チーム全体のことを考慮して~」など自分なりの言葉で書いていましたが、しっくりきませんでした。この表現の仕方を参考にさせてもらおうと思っています。

次に2つ目です。

「保育園や子ども園などの運営が上手くいっている園は、効果的なリーダーシップが見られる」ということが、国際的にも様々な研究で明らかになっている。

印象的だったので紹介しますが、この言葉の反対のことを言うと「運営が上手くいかない園は、リーダーシップに問題がある」ともとれますよね。ついつい、保育現場に目が行きがちですが、上手くいかない原因は、マネジメントやリーダーシップ、職員連携などにあるのかも?と考えてみるといいのかもしれませんね。

リーダーの仕事

3つ目ですが、講義中にある本の紹介がありました。「育み支え合う保育リーダーシップ」という本で、世界の様々な研究から導きだされた保育リーダーシップのあり方がまとめられています。その本の中では、リーダーシップを発揮するための4つのテーマが記されているそうです。すごく共感できる内容で、自分自身のリーダーシップやマネジメントを振り返るのに効果的だと感じました。

その4つのテーマの要点を、私の過去の経験と紐づけて紹介します。

本

方向付けのリーダーシップ

→方向性を明確に持ち、チームに伝えられているか。また、チーム一丸となって進むために効果的なコミュニケーションが取れているか。

(経験談)
学童を一斉型から子ども主体へと変化させる時に、この方向性を明確にすることの大事さを痛感しました。職員の立場で考えると、目指すべき方向が定まっていないと、正解のイメージが持てません。そのため、働きにくさにも繋がりますし、職員1人1人が指示待ち状態になりがちです。しかし、方向性を明確にしてもなかなか伝わらないという難しさもあります。

例えば、保育理念や保育方針を読み上げて説明したところで、理解してくれる職員はいません。何度も伝えようとすることが大事ですし、どうすれば理解してもらえるだろうか?と工夫することや、認識のズレを無くしていく努力が必要です。そのために、普段の会話だけでなく、会議の内容、共有の仕方なども見直してきましたが、「伝わってきた実感」が増えるにつれ、変なトラブルが減り、居心地も良くなっていきました。そして、新しい提案も出るようになっていきます。

協同的なリーダーシップ

→チームが協力し、チームとして機能するためにリーダーが率先して職員と関わろうとしているか。また、保護者の共同を促すことができているか。

(経験談)
→チームの協力という面では、私の勤めている保育園や学童の当初の課題として、”無関心”や”人任せ”が起きていました。職員間の共有方法や役割分担などを見直すことで良くなっていきましたが、リーダーの仕事として率先して取り組む姿勢を見せるというのは必要です。介入しすぎるのも成長の機会を奪いかねないと葛藤する時もありますが、そのバランスを取っていくことが大事だと思います。私なりに「○○は最近上手く進んでいるのか?」「○○の件はあれ以来問題ないか?」など現場レベルの課題でも、把握しようとする姿勢が大事だと思っており、その後、任せるべきかどうか検討するように気にかけています。

エンパワーメントするリーダーシップ

→モデルとなったり、励ましたり、知的な刺激を与えたりしながら、職員の主体性を引き出せているか。変化を受け入れ、変化の過程をリードしているか。

(経験談)
→個人的には、4つのテーマの中で1番大事なことだと思います。保育での子どもとの関わり方と似ているのかもしれませんが、見本となってやって見せる時もあれば、環境を作りキッカケを用意したり、得意分野や興味があるものを観察したり、助言したり見守ったりと、相手に合わせて必要な関わり方を模索します。環境を用意したり助言したりするためには、まずは自分が学ばなければいけません。実際に、嘔吐処理手順をレクチャーしたり、子どもへの関わり方の助言をしたりした時期がありますが、そのために自分自身が学び準備していました。また、時代の移り変わりで制度やニーズも変化し、保育や対応手順も変化していきますが、その度に自分自身が学び直し更新しなければ、示しがつかないと思っています。

教育のリーダーシップ

→自分自身が学び続け、職員の学びをリードしているか。また、職員の成長を促すことができているか。

(経験談)
→先ほどの内容と重なりますが、自らが学ぶ姿勢を示すことで他の人を巻き込んでいくのが効果的だと思っています。例えば、本を読んで欲しいと思うなら、自分も読んだ上で勧める。学んだことをブログにまとめる。YouTubeで発信する。保護者会で保育の話をする。など学んだことを示す場を意識しています。「自分もできるようになろう」「やってみよう」と思ってくれるキッカケになってくれればと思って続けていますが、実際に本を読んでくれたり、保護者対応や発信をしてくれる職員もいて逆に刺激を受けています。また、そうやって頑張る人が他の人に正しく評価される仕組みをつくることも大事です。

分散・共有型リーダーシップ

4つ目です。講演の中で、トップダウン型ではなく分散・共有型リーダーシップの重要性も挙げられていました。園長・主任だけでなく、副主任や専門リーダー、職務分野別リーダーなど複数の責任者を設置するというものです。

私なりの解釈では、トップダウン型では指示待ちになりやすく職員が育ちにくい。分散・共有型ではリーダーを経験する機会が多く育ちやすい。というイメージを持っています。ただ、副主任設置や専門リーダー、職務分野別リーダーなど処遇改善の兼ね合いで設置している園が多いと思いますが、上手く機能させなければ意味がありません。そのため、誰がどこまでの権限を持っているのかをハッキリさせることや、役割の明確化に気を付けなければいけないと思います。具体例を挙げると、主任と副主任を設置しており、職員育成は2人とも担っているが、園内研修や指導は主任がほぼやっている。副主任の役割ってなに?なんのためのポジションなの?というようなことが起こります。権限や役割分担は、曖昧にせず明確化しなければ形だけの役職になりかねません。

リーダーの仕事 まとめ

リーダーの仕事について、先日の研修をもとに紹介してみました。実践例も付けましたが、イメージしやすくなったでしょうか。研修を受けて私が思ったことは、「今まで試行錯誤しながら取り組んできたことが、的外れではなくて良かった」です。悩んでばかりで失敗も沢山ありましたが、「失敗したらまたやり直す」の繰り返しを続けていれば、かならず成果に近づいていきます。私なりの最近の課題は、リーダーの仕事や役割などを言語化し、次のリーダーを育てることです。他の職員さんとリーダーの一番の違いは、園全体を自分事として捉えられているかどうかだと思っています。そのため、リーダーには視野の広さも求められるはずです。こうした視野の広さは一朝一夕でできることではないので、意識付けていくことが大事だと思っています。そのためにも、私自身がモデルとなれるように学び続けたいです。

おわり