保育を作り上げるために必要なこと
ここからが、学童保育の変化の記録として最重要な部分だと私は思っています。
クエストボードの設置など保育改革の紹介をしましたが、同時に職員間の連携にも着目し改革しました。
当時、「子どもが自ら遊べない」という問題点の他に、「ケガの多発」「保護者への伝達ミス」「職員の感覚のすれ違い」など職員間の連携や組織体勢の問題点が多かったです。
いくら子ども主体が大事だと言っても、子どもの安全を確保できない限り良い保育とは言えません。
子どもから意見が出るようになるにつれ、活動範囲が広がり危険性が高い活動も多くなっていきました。職員によっては、「大丈夫大丈夫」と安易に考える人もいれば、慎重に考える人もいます。子どもたちにとっては、海や山や川に連れて行ってくれる職員の方が人気でしたが、危険性も考慮せずにただ連れて行くだけでは、保育士・学童支援員としての専門性に欠けていますよね。
そういった大人の価値観の違いも、当時の大きな課題でした…。
組織内共有の徹底
1番最初に取り組んだことは、「共有の徹底」です。最初に取り掛かってから今でもずっと「共有」「共有」と言い続けています。
職員間で、「○○先生しか把握していない」という属人化した状況を無くすことや、保護者への伝達漏れを無くすこと、職員間で人任せにしたり、無関心だったりする状況を無くすこと、園外活動に出る時の人数確認や行先を伝えるなど、細かいところまで話し合いを重ねてルールを作っていきました。時には、意見が衝突することもありましたが、ルールが曖昧で職員間も察し合いながら動くのは非常に居心地が悪いです。また、ケガに対しての責任の所在も曖昧で、他の人のせいにするのが目立っていました。
取り組んだことを具体的に紹介すると、子どもの伝達や連絡などを記入するホワイトボードの設置。出欠管理の様式作りや担当決め。保育中の職員の立ち位置や役割決め。職員間の連絡方法の確立。熱中症の対応基準作成。感染症の対応基準の作成など。問題が発生する度に、どうすれば同じ問題が発生しないかを考えて職員間で決まり事を作っていきました。はっきり言って、非常に面倒で大変です。
そして、職員間で決まりを作ったり問題点を浮き彫りにしたりするためには、「話し合い」の時間が必要でした。
月1回の職員会議に加えて、職員だけで話し合う日を週に1回設けました。また、話し合いの方法にも決まりを作り、話し合いの質を高めていくことにも力を入れました。具体的には、「今日話し合う内容は○○です」と議題を周知することで、時間を意識して話し合い脱線するのを防ぎます。また、「何話す?」と話し合うことを決める時間も無駄なので、日々の業務中に発生した課題や疑問点は付箋に貼り出しておくようにしました。
熱中症や感染症、嘔吐処理、ケガなどへの対処についてはマニュアルを作り、模擬練習を定期的に行います。
改革を始めて1~2年間は、保育方法を話す暇がないくらい、職員間のルールや連携、業務中の課題などを解決することでいっぱいいっぱいでした。話し合いの空気も重かったです…。しかし、「職員間共有」「会議の見直し」「課題の吸い上げ」などを行っていくことで、学童全体の最低基準が底上げされて、課題を解決するスピードも上がっていきました。
そして組織体勢が整っていくことで、保育方法や子どもの姿について話し合う時間が増え、保育が充実していきました。
組織内の情報共有については、別記事に詳しくまとめてます。
保育園は情報共有がすごく大事!と言われてピンとくるでしょうか?? このことに気づいたのは、数年前の保育の改革中です。前の職場で、先輩に指摘されたことがありましたが、その時はそこまで響いておらず、長崎の園に来てようやく、「共有」の重要性[…]
リーダー設置
現在進行形で取り組んでいる最中ですが、現場リーダーは必須です。
これまで、保育方法を変える時も組織体勢を見直す時にも、色々と提案させてもらいましたが、提案するだけでなく、どこで躓くかを予測し、どんなアドバイスをすべきか、業務中の課題をどうすれば改善できるか、自ら提案すべきなのか、議題に挙げるだけで解決策は考えてもらうべきなのかを考えていました。また、熱中症や感染症、嘔吐処理、ケガなどのマニュアル作成しレクチャーするための事前準備など、学童がよりレベルアップしていくために必要なことを用意しておいて、タイミングを見計らって議題に挙げるなども行っていました。
私は、リーダーという役職はついてませんでしたが、学童全体と職員1人1人の特徴を見て取り組んできたつもりです。学生時代の部活動でキャプテンをしてきた経験を踏まえると、リーダーの役割は全体を見て職員が各々考えて行動できる環境を作っていくことだと思っています。私個人の意見に過ぎませんが…。
そして、そんな現場リーダーがずっと居るとも限りません。リーダーの役割を担う存在を育てていくことも必要になります。そのため、ここ1~2年はリーダー育成を目標に取り組んできました。
今年は現場を離れ、学童は完全に任せており口出しもしていません。しかし、たまに現場を覗くと、子どもたちも生き生きしており、私が現場に入っていた頃以上に保育が更新され進んでいってる気がします。
ここまでが、学童保育の変化の記録です。
この記事の内容は、私個人の偏った視点になってしまいました。もしかしたら、他の職員目線では、違った道のりに見えていたかもしれません。もし、同じように一斉保育から子ども主体へと改革をされている方や、保育に躓いている方がいるとしたら参考になる部分はあるかもしれません。記事を読んでいただけるのは嬉しいことですが、実際に現場を見てもらい、意見交換したほうがより伝わりやすいと思いますので、遊びに来てください。
おわり
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