育児の悩み3選!現役の保育士目線で解説します。

育児の悩みを抱えている方は多いと思います。

特に、”子どもの成長”については気になる方が多いのではないでしょうか。

保育園に通っている保護者の方たちからも不安の声を聞くことは結構多いです。

「人に聞きにくい」「誰かを頼りにくい」と感じている方に向けて、参考になればと思い保育士目線で書いてみることにしました。

これまでに受けた育児の悩みや質問などを紹介し、それについてのアドバイスをまとめてみたいと思います。

育児の悩み3選!

①子どもの成長(発達)について
②早期教育(習い事)について
③感染症について

大きくまとめるとこんな感じです。

③の感染症については、コロナウイルスの影響でかなり敏感になったように感じます。

他にも、子どもの叱り方や躾についてなどの相談もあったりしますが、それについては別の記事にまとめています!

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外で遊ぶ子どもの後ろ姿

今回は、この3つに絞って保育士目線で書いてみたいと思います。

育児の悩み ①子どもの成長(発達)について

やっぱり1番相談されることが多いのは、子どもの成長(発達)についてです。

 

成長が遅いのではないだろうか?

他の子と違いがあるのではないか?

 

自分の子が順調に育っているのか、心配されている方は多いということです。

個人差があっても大丈夫。

保育士は、常に多くの子どもたちを相手にしているため、他の子との差は確かに気づきやすいです。

手先の器用さや言葉の理解度、コミュニケーションが取れるかどうかなど。

子どもたちと一緒に過ごしていると発見することは沢山あります。

 

保育士目線でアドバイスとして伝えたいことは、成長(発達)にはかなりの個人差があるということです。

大人が気にしすぎてピリピリしていると、子どもは感じ取ってしまいます。

個人差は誰にでもあるものですので、気にしすぎずに長い目で見守っていきましょう。

 

特に1~2歳児の乳児期は、誕生日が数カ月違うだけでも、発達の差は大きいです。

しかし、1~2歳児の時に他の子よりも成長がゆっくりだった子が、5歳児になった時には1番できているなんてこともあります。

子どもの成長(発達)については、長い目で見守っていくを心がけてみてください。

子どもの成長(発達)への影響が大きいのは”環境”

個人差があっても大丈夫と言いつつも、成長(発達)は子どもだけの問題ではありません。

 

兄姉がいる子の成長が早いのは、見て真似することが出来る環境があるからです。

言葉がなかなか出てこない子は、家庭で会話する様子を見る機会が少ないのかもしれません。

 

要するに、子どもが育っていく”環境”が子どもの成長に大きな影響を与えます。

これは、保育園に来ている子たちを見ていてもすごく感じます。

 

保育士は、この「環境」という言葉を頻繁に使います。

常に子どもたちにとって最善の環境を作ることが保育士の役割だとも言えます。

 

保育室の家具やおもちゃ、大人の声掛けの仕方や装飾物など、すべてのものが子どもの成長に影響を与える環境です。

そのため、子どもたちに合わせてその都度変化させています。

 

「子どもにとって良い環境だろうか?」

 

という視点で考えてみることを、意識してみると色々と気づくことがあると思います。

 

環境について奥が深すぎるので、別記事でも、もっと詳しく書いていきたいと思います。

子どもとの関わり方はかなり重要!

近年の研究で、この大人の関わり方がかなり重要だということが証明されています。

 

結論から言うと、大人は子どもに対して応答的であることが大切です。

 

最近、”子どもの主体性”という言葉をよく耳にしませんか??

大人が応答的に関わることで、子どもの主体性を育むことに繋がります。

 

「応答的」とは子どもに選択権を用意し子どもがやろうとすることを援助する関わり方です。

大人がなんでも決定し、大人のタイミングで子どもを急かすのはよくありません。

 

ただし、なんでもかんでも子どもに選択権があり、大人が言いなりになってはいけません。

 

してはいけないことは、ちゃんと伝えなければいけませんし、大人にも都合があることをちゃんと伝えなければいけません。

 

「ダメ!」と頭ごなしに否定するのではなく、なんでダメなのかの理由を伝えるようにしましょう。

 

”子どもだからできないだろう”

”子どもだから大人の言うことを聞かせればいい”

ではなく、子どもを1人の大人捉えて関わることで、きっと良い関わり方ができると思います。

育児の悩み ②早期教育について

2番目に多い悩みが、早期教育についてです。

「英語教室に行った方がいいのか」など習い事をさせたほうがいいのか悩んでいる方が多いみたいです。

早期教育については、賛否分かれる部分だと思いますが、保育士目線で言うとあまりお勧めしたくありません・・・・。

乳幼児期は”体験”が重要

保育園に通う時期は、何かをできるようになることよりも、”体験する”ことが重要です。

 

「英語ができるようになる」

「難しい計算ができるようになる」

ということよりも、英語に触れる機会があり、「少し」や「たくさん」など数に触れられる機会があることが大事です。

 

これも、様々な研究で証明されています。

保育園時期に体験を積み重ねた子ほど、学業成績や社会に出た後の所得、犯罪数などにおいて良い結果に繋がっています。

逆に、幼少期から詰め込まれた子には、偏りが目立つ、自己肯定感が低いなどの結果に繋がることも少なくありません。

 

ここで言う”体験”とは、子どもたちが遊びの中で培っていくものです。

 

自然に触れ合う中で景色の移り変わりや生き物と触れ合う。
生活の中で文字や数に触れる。
生活の中で不思議だと思うことを見つける。
お友達と関わる中で自分の感情に気づき、相手の気持ちに気づくなど。

 

 

こうした体験ができる環境を整えることを意識してみてください。

そして、大人も一緒になって感じたことを共感するなどの関わりが子どもの育ちに良い影響を与えます。

 

習い事自体が悪いのではなく、体験を通して学ぶことができるのであれば良いです。

 

嫌がる子どもに無理やり覚えさせることや、発達に適してない事を詰め込むことは、子どもの成長に悪い影響を及ぼしかねません。

育児の悩み ③感染症について

そして、意外と多い悩みが感染症についてです。

小さい子が、体調を崩して苦しむ様子を見るのはつらいですよね。

心配になるのもすごく分かります。

感染症ごとに説明していると、とんでもない量になってしまいますので、ひとつだけ注意してほしい点をお伝えします。

感染症にかかりにくい身体をつくる

保育園に通ってくる子どもたちは、小さい子で生後3カ月から6歳児さんまでです。

0歳~2歳にかけては、頻繁に体調を崩しますが、少しずつ感染症にかかる頻度も少なくなってきます。

それは、抗体ができ、身体の抵抗力も増し、感染症にかかりにくくなるためです。

 

しかし、最近では消毒や殺菌などに社会全体が敏感になりすぎています。

そのため、感染しないまま大きくなってしまう子たちも少なくありません。

 

風邪やインフルエンザ、溶連菌、ヘルパンギーナなど爆発的に感染症が広がることも度々あります。

そして、治るまでの時間も長くかかっているように思います。

 

さらには、YouTubeやゲームなどをする時間が増えたことにより、運動不足も深刻です。

夜遅くまで起きる子も増えて、睡眠時間が足りてない子が増えました。

当たり前の感染対策を身に付ける

当たり前だと感じるかもしれませんが、帰ったら手洗い・うがいをすること。

規則正しく、良く食べ、良く運動し、良く眠ること。これを意識してほしいです。

 

そして、消毒のし過ぎは子どもにとっては、良い事とは限りません。

 

私たち保育士は、感染症についての知識も必要で感染症ごとのウイルスや感染経路、症状、なども勉強します。

感染症について気になるのであれば、保育士に訪ねてみるといいかもしれません。

 

保育士として、保護者の方にお願いしたいことは、手洗い・うがいと規則正しい生活です。

子どもにやりなさい!というのではなく、まずは大人が手本を見せることが大事ですね!

 

育児の悩み 3選 まとめ

今回は、保育園でよくある相談事を記事にしてみました。

要点だけをお伝えしていますので、もっと詳しく知りたいと思った方もいらっしゃるかもしれません。

今後、1つ1つ記事にしていければと思います。

①子どもの成長(発達)について
 子どもの成長は、個人差があるもの!気にしすぎないように心がける!
  また、子どもが置かれている”環境”が大事であり、大人の関わり方も重要!

②早期教育(習い事)について
 早期教育は必ずしもいい結果になるとは限らない!
 ”体験すること”が子どもにとっては大切!

③感染症について
 感染症を意識し、消毒しすぎると子どもにとっては逆効果になる!
 基本の、手洗いうがいと規則正しい生活が重要!

少しでも、参考になればと思います。