2歳児といえば、魔のイヤイヤ期。
2歳児の叱り方でお悩みの方が多いのではないでしょうか?
何をするにしても”自分でやる””これがいい”とわがままが目立つ。
そんなイヤイヤに振り回されてしまうこともあるのではないでしょうか。
疲れてる時や急いでる時に限って、イヤイヤ言われて、子ども相手にイライラしてしまう。
叱ったけど、叱ってよかったのだろうか・・・と悩む方も多いと思います。
普段は、保護者の方に伝えづらい内容ですが、保育士として専門的な目線で、2歳児の叱り方のポイントをまとめたいと思います。
2歳児の叱り方はどうすればいいの?
①子どもの発達段階を把握すること
子どもの発達段階を把握したうえで、叱るべきなのかどうか、叱り方はどうすればいいのか考えてみましょう。
子どもの発達段階を知るというのは、すごく大事なことです。
2歳児の発達段階でポイントになってくる部分は、
「言葉を理解しているのか?」「感情と言葉がリンクしているか」「相手の気持ちが理解できているか」などです。
2歳児の発達の目安をいくつか紹介すると、
「言葉が増え、言葉でのやりとりができるようになる」
「自分の感情をを知り、相手の気持ちに気づくことができるようになる」
「子ども同士での関わるが増える」です。

2歳児頃になると、言葉でのコミュニケーションが取れるようになります。
言葉を使うことで、大人や他のお友達との関わりも一機に広がっていきます。
その関わりの中で、「嬉しい気持ち」や「悲しい気持ち」、「悔しい気持ち」など様々な自分の感情に気づいていきます。
そして、自分の気持ちを知ることで、相手にも感情があることを理解し、他人を思いやることができるようになってきます。
そういった発達段階を踏まえると、2歳児を叱り方のポイントは、
分かりやすい言葉とそれに合った表情+気持ちの言語化が大切です。
②叱られた理由をちゃんと伝えること
2歳児だけでなく、何歳児だろうと大人が子どもを叱る時には、叱られている理由をしっかり子どもに伝えることが大切です。
私たち大人も同じですが、何がダメだったのかもよく分からない状態で、一方的に叱られるとどうでしょうか?
怒られ続けた子は、大人を怒らせないように行動しようとし、自分で考えて自分の意思で行動するのが苦手になってしまうかもしれません。
叱る時には、子どもが理解できるように、叱られた理由をちゃんと伝えることまでをセットに関わってみると良いと思います。
何がダメだったのかの理由まで伝えようとすると、意外と難しいですよ。
③叱るべきなのかどうかの線引きをはっきりすること
②の叱られた理由をちゃんと伝えることに繋がってきますが、大人自身が叱るべきなのかどうか、はっきりとした基準を持つことが大切です。
基準を持つと言われても難しいと思います。
そこで、2歳児のあるあるをいくつか挙げ、保育士がどう対応するのかを具体的に紹介します。
2歳児あるある①

1人の子が、となりで遊ぶ子のおもちゃが欲しくなり、横取りしました。
取られた子は、怒って取り返そうと取った子につかみかかりました。その後叩かれたことで、泣いてしまいました。
この状況で、子どもにどう関わるべきでしょうか?
叱る叱らないの基準としては、
【相手を傷つけるという行為はやってはいけない】
これだけは、はっきりわかりやすく伝えるようにしています。
そして、傷つけられた相手はどんな気持ちか?気づいてもらえるよう声かけをします。
噛む・叩くのではなくて「やめて」「いやだ」「かして」など言葉で相手に伝えるように言います。
2歳児頃になると、言葉を理解できるようになるため、子ども気持ちを言葉にしてあげて、共感するようにしています。
子どもの気持ちを言葉にすることで、感情と「悲しい」「悔しい」「嫌だった」などの言葉がリンクしていきます。
こうした関わりを繰り替えすことで、子どもが自分の気持ちに気づき、相手の気持ちにも気づくようになっていきます。
私たち保育士が子どもを叱る時に基準にしていることは、「相手を傷つける行為はいけないこと」であり、「言葉で気持ちを表現できること」を繰り返し伝えていっています。
2歳児あるある②

泣かれるとついつい手を貸してしまいませんか?
叱るべきなのか?どうなのか難しいですよね。
保育園でも、泣く場面は結構あります。
保育士は、泣いている子を見つけた時には、なんで泣いているのか?を確認します。
ケガしている場合もあるので、安全確認が第一です。
ケガをしていれば、すぐに対処し、ケガじゃないと分かれば「どうしたの?」と声をかけます。
子どもが泣いている理由を話してくれたら、「嫌だったね」など気持ちを汲み取り共感します。
しかし、ケガをしていないと分かっている時には、少しそのまま様子を見る時もあります。
”泣けば大人が来てくれる”と思われないようにするためです。
2歳児にとっては、自分から”言葉で伝える”ということが大事です。
泣くたびに大人から助けてもらっていては子どもの成長を奪ってしまうことになりかねません。
いつまでも泣き続け、らちが明かない時は
「泣いててもわからないこと」「お話できるんだから、自分で言いいなさい」と伝えるときもあります。
子どもは、こうした関わりを大人や他のお友達と積み重ねることで学び、成長しています。
2歳児との関わり方は保育士も悩みながら保育してます。
これらの2歳児あるあるは、どの家庭でも当てはまるような内容だったのではないでしょうか??
2歳児は特に、関わりの幅が広がるため、子ども同士のトラブルも増えます。
その都度、どう関わるべきなのか?と保育士も試行錯誤の日々です。
そして、子どもと関わる上で、何よりも大切なことは大人が余裕を持って関わってあげられることです。
子どものペースに合わせ、ゆとりを持つことで、適切な対応を考える余裕が生まれます。
大変な時や困った時は保育士さんに相談してみてください。
きっと良いアドバイスをしてくれると思いますよ!
2歳児の叱り方のポイント まとめ
② 大人自身が、叱る・叱らないの線引きをはっきりすること
③ 何に対して叱っていて、ダメなことをはっきり伝えること
※ 子どもの目を見て、分かりやすい表情で伝えること
※ 大人の都合で一方的に叱らないこと
保育士として、すこし専門的な視点から2歳児の叱り方のポイントをまとめてみました。
”叱る”というのは、教育者としても非常に難しく悩むところです。
今回の記事は、2歳児の子どもの叱り方について限定して書かせてもらいました。
年齢やその時の状況によって、適切な叱り方というのも変化します。
いくつか”叱る”をテーマにした記事を書いていきますので、お悩みの方の参考になれれば幸いです。
もちろん、私の書いてることが100%正解とも言い切れません。
日々の保育園現場で、子どもたちと関わりながら、私自身の学びを記事として発信していきます。
読んでくださった方のご意見やご感想も、学びに繋がるのでよかったらコメントにご意見を頂けますと幸いです。