保育園が困る保護者の特徴まとめ。保育士目線で紹介します。

保育園が困る保護者の特徴を保育士目線で書こうと思います!(笑)
保育士にどう思われているのか気になる保護者の方もいるのではないでしょうか。

保育士をしていると、様々な保護者の方と関わりますが、保護者の方との会話のやりとりや子どもとの会話や子どもの姿から家庭の様子がなんとなく分かります。
今回の記事のタイトルは、「保育園が困る保護者」としていますが、今、私の勤めている保育園ではそこまで「この保護者困るな~」と思うことはありません。そのため今回は、他の保育園の時の経験や、知り合いの保育士から聞いた話などを踏まえてまとめた記事になっています。

そして、「この保護者はなんとなく嫌だ」「不愛想で話しにくい」などそういった部分ではなく、子どもを一緒に育てていくという視点での困る保護者の特徴です!

保育園が困る保護者の特徴

保育士は、日中の子どもの活動やケガなど保育園で子どもを預かっている時に起きた出来事などを報告しなくてはいけません。
また、子ども成長はもちろん、保護者支援も担っているため、家庭での子どもの様子を聞いたり、保育的なアドバイスをしたりすることもあります。

保育士が保護者の方と直接かかわる場面は、登降園の時と行事くらいです。時間にすると1日1~5分程度しかりません。そんな少しの時間の中で伝達したり、家庭での様子を聞いたりしなくてはいけないため、保育士としては子どものことについてお互いに話をする時間がもっと取れたらいいのにというのが本音です。なぜなら、子どもの家庭での様子や保護者の関わり方を聞いたり、保育園での子ども様子を伝えたりして、保育園と家庭とで一緒に子どもへの関わり方を見つけていった方が、子どもの成長に良い影響を与えることが出来るからです。そのため、保育園が困る保護者の特徴の1つ目としては、「子どものことに興味がない人」「保育園や保育士と関わることを避ける人」は対応が難しいなと感じます。

逆に言えば、「保育園と一緒に協力して育てていこう!」と思ってくれている保護者だと、助かる訳です。

 

ここからは、保育園で困る保護者の特徴を箇条書きで紹介していきます。

「保育園が困るのは過保護すぎる保護者」

「過保護すぎる保護者」はここ最近増えている気がします。モンスターペアレントという言葉も良く聞きますよね。誰しも自分の子どもはかわいいですし、自分の子がケガしたり、嫌な思いをすることは良い気がしないはずです。

「子どものケガに敏感すぎる」「子どもが嫌な思いをしているのをいちいち保育園に言ってくる」など、こういうことが問題なのではなく、「可愛すぎるあまりに、保護者が子どもになんでもしてあげること」が問題で、保育士は困ってしまいます。
その理由は、「子どもが自立しない」「子どもがわがままになる」など子どもにとって悪い影響を与えてしまうからです。

子どものちょっとしたケガや子ども同士のケンカなどに細かく言われるのも確かに困りはします。しかし、それよりも保育園でせっかく伸びてきている子どもが、過保護な親のせいで成長を妨げられることがあるのです。

分かりやすく具体例を挙げると、「自分でやりたくない」とグズグズ言う子に対して、保育士は子どものためにすぐにやってあげることはしません。なんでやりたくないのか理由を聞いたり、集団生活の中でのルールを伝えたり、どう関わるのが正解なのか考えて関わっています。そうして日々保育士との関わりの中で、集団生活についていけるようになったり、自分の気持ちに折り合いを付けられるようになったりしていきますが、なかなか改善しない場合は、大抵家庭での生活が原因です。

家庭では、親がなんでもしてくれて、「ちょっとグズグズ言えば、なんでも思い通りになる」と思っている子もいます。

そういう子は、自分で身支度できなかったり、子ども同士の関わりの中で手が出てしまったり、気持ちが切り替えられなかったり…。そんな姿が改善するのに結構時間がかかってしまうのです。

そして、小学校に上がった時に集団生活についていけなくなる、友達と上手に関われない…などで不登校になることもあります。

「放任すぎる保護者も…」

過保護の反対で、放任すぎる保護者の方にも困ります💦

冒頭でも書きましたが、「子どもに興味がない親」の下で育った子どもは、情緒が安定しなかったり、会話不足から言葉が遅れたりする場合もあります。また、放任されている子どもは、自分に自信が持てない場合もあり、自己主張ができなかったり、集団生活になじめなかったり、保育士から離れられなかったりすることで、学びの機会が失われ成長が遅れることにも繋がってしまいます。

「保育園任せな保護者」

過保護と放任に少し重なる部分もありますが、子どもの躾や集団のルール、自立、他の子との付き合い方などを「保育園が身に付けさせるべきだ」と思っている保護者も中にはいます。先ほども書きましたが、保育園ではできる限り子どもの成長のために試行錯誤して環境を作ったり、関わり方を工夫したりしていますが、家庭の協力も必要です。

例えば、「箸の持ち方や座り方などの食事のマナーを保育園で子どもに言ってほしい」と言われたことがあります。しかし家庭では、テーブルが汚れるから大人が食べさせている、スプーンとフォークしか使わない、子どもが機嫌を損ねるから食事中に遊んでも叱らない、1時間くらいダラダラと食べているなど、「保育園でできるようになるだろう」と安易に考えられていると保育園側は大変なのです。

「なんでこんなに食事に集中できないんだろう」「なんでこんなに時間がかかるのだろう」「なんで座ってられないのだろう」と原因を考えたり、どう関わるのが正解か模索したりしながら関わっても、なかなか改善しない場合は、大抵、家庭での食事の仕方に問題があります…。

「子どもの言いなりになっている保護者」

次に、過保護と少し重なるかもしれませんが、子どもの言いなりになっている保護者も困ります💦
子どもが機嫌を損ねたら、「ごめんごめん」と言いながらやってあげる保護者の方もいますが、その場合は、子どもがわがままな場合がほとんどです。家庭では、気に食わないことがあればグズグズ言ったり、「嫌だ」と言ったりすれば、誰かがやってくれる訳ですから、保育園でもそんな姿になりますよね。子どもへの関わり方を考えて、子どもと駆け引きをしながら対応しますが、家庭での保護者の対応が変わらない限り、改善まで時間がかかります。

特に困るのは、各家庭で保育の考え方が違うため、保護者に伝えにくいという点です。
「ちゃんと叱るべき所は叱ってください」「子どもの言いなりにならないでください」「わがままを通してたら、子どもの成長に良くないですよ」など、伝え方と伝えるタイミングが難しいのです‥‥。

「自分勝手な保護者」

次に、「自分勝手な保護者」です。これは、保育園に限ることではありませんが、自分勝手な人は誰しも困りますよね。

保育園での例をあげると、「自分の子だけを見てほしい」「自分の子だけ、他とは違う対応をしてほしい」などです。
「HPに載せている写真に自分の子を使ってほしい」「SNSに自分の子をもっと載せてほしい」「夜寝ないから昼寝はさせないで欲しい」「ウチの子が嫌な思いをしないように子ども同士のケンカを見張って欲しい」など言われたことがありますが、保育園は、他の子どもと平等になるように気を付けています。

写真に偏りがないように気を配っていますし、子どもの昼寝の時間は、子どもの体力面などを考慮して時間を長くしたり、短くしたり、子どものケンカも介入が必要な子の場合は介入しますし、子どもに任せた方が子どものためになる場合もあるため、考えながら保育しているのです。

中には、他の保護者のことも考えた上で「もっとこうしてもらえないか?」という提案をしてくださる方もいらっしゃいますが、それは保育園がより良くなるためにありがたいと思っています。しかし、自分のことしか考えずに、自分のため、自分の子どものために意見されると困ってしまうのです‥‥。

「子どものせいにする保護者」

これで最後にしますが、「子どものせいにする保護者」も中にはいます…。保育園に持ってくる物を忘れたり、着替えが無かったりしたことを伝えると、「準備してたけど、子どもが忘れた」と言われたり、「子どもに渡していたけど…」「子どもが書類を破いた」などを言われたりすることがあります。

そう言われたところで、「そうなんですね」としか言えませんが、子どもが可哀そうだと思いませんか?💦

困ると言うのは、保護者に何か伝えた時に子どものせいにしたり、言い訳をしたりされると、だんだん伝えたくなくなっていくんですね…。私たち保育士は、子どものことを第一に考えて、伝えるべきことは伝えていきますが、保護者の方が一緒になって子ども子どものために取り組んでくれないと対応が難しいと感じてしまうのです。

保育園が困る保護者の特徴まとめ

保育園が困る保護者の特徴として紹介しましたが、自分が現在努めている保育園ではそこまで困ることはありません。
ただ、以前勤めていた保育園や知り合いの保育士たちの悩みなどを聞くと、保護者対応は保育士の悩みの中でも、上位に入ってくるのは間違いないです。

今回は、実際の経験や聞いた話をもとに記事にしましたが、保育士の本音が少しでも伝わったら嬉しいです。

逆に、保育士に対して思う部分ももちろんありますよね。今回は、保育士の本音ということで書かせていただきましたので、その点はご了承ください…。良い保育園であれば、保護者と一緒に子どものことを真剣考えていきたいと思うはずですので、保育園の方針や対応、保育士の対応など気になる部分があったら、気軽に相談していいと思います!

私の勤める保育園でも、保護者と連携して子どもたちの成長を見守っていくことは課題としており、保育園側からの発信に力を入れている段階です。保育園と保護者とお互いに協力し、質の高い、楽しい保育園になれるように努めたいです。