保育園の保護者に向けた情報発信⑨「環境の意図」

保育園では毎月、園便りを配布しています。
その中で、保育の意図や育児アドバイスなど、保護者に向けた情報発信のスペースを作りました。

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保育園では、子どもの主体性や子ども同士の関わりを重視し、子どもが自分で考えて行動できる姿を育てる工夫をしています。今回のテーマは、「保育園の環境構成の意図」です。

「なぜ、0~2歳児(うめ組)と3~5歳児(さくら組)で分けているのか」

年齢で分けるよりも発達段階で分けることを重視しているからです。学年でクラス分けをした時に、まだ歩けない子も走り回る子も1歳児クラスになります。3月生まれの子からすると、同じ学年の4月生まれの子たちについていくのは大変で、常にその子たちと比べられ続けるのです。

保育園では学年関係なく遊ぶ様子が見られ、時には、年下の子に教えてもらう場面もあります。お当番活動でも5歳児さんを真似しながら3,4歳児さんが学んでいきます。就職した時に、同じ学年の人と仕事をすることはほとんどありません。そう考えると、学年関係なく、他者と付き合っていく体験は必要なのではないでしょうか。

「なぜ、2歳児クラスだけ別の活動部屋(プレイルーム)があるのか?」

2歳児頃の発達を十分に保障するためです。2歳児頃に、一人遊びから集団遊びへと変わり、大人と遊ぶよりも子ども同士で遊ぶようになっていきます。ままごと遊びが用意されているのは、子ども同士で十分に関わり合って遊ぶためです。また、指先の発達や数の概念、順番待ちなど、2歳児の発達に合わせた体験ができる環境を用意しています。

「なぜ、3,4,5歳児(さくら組)は家具で区切ってあるのか?」

子どもが自分で何をして遊ぶのかを選択すること、遊びがより深まっていくこと、どこに何が置いてあるかを分かりやすくすることなどが理由です。

保育園では、一斉に同じ活動をさせることよりも、選択肢を設けて、子どもが選んで活動できることを重視しています。絵本、ブロック、製作、ごっこ、楽器、ゲームパズル、生き物飼育など、自分は何をしたいのか目的を持つことで遊びが充実し、持続しやすくなります。常に同じ形ではなく、子どもの様子を見ながら、スペースの広さや置いてあるモノも変化しますが、どうすれば、遊びがより広がるか?興味を持ってもらうためにはどんな仕掛けが効果的か?を考えるのは難しいです。色々と試行錯誤しながら、クラスの先生たちが環境を作ってくれています。

「なぜ、園庭に木を植えていたり、築山やハウスがあったりするのか?」

子どもたちが体験できることを増やすためです。小学校の校庭は、周回コースのトラックがあり、周りにタイヤやのぼり棒、ジャングルジム、うんていなどが設置され、どこの小学校も同じような作りになっています。これは、筋力トレーニングが目的とされているそうで、昔からの名残です。

小学校と同じ作りでは、運動会シーズンは助かりますが、普段の遊びは充実しません。実のなる木があり、栽培体験ができ、水に触れたり、虫を観察したりできることで、子どもの遊びは充実します。その遊びの中には、様々な学びが詰まっています。最近は暑さが厳しいので、木陰を増やすために紅葉、桜、ヤマボウシを植えましたがヤマボウシは枯れてしまいました…。

「なぜ、0,1,2歳児(うめ組)は仕切りがあるの?」

それぞれの発達を保障するためです。区切り方は、まだ歩けない子(ズリバイ、ハイハイ)のスペース、歩ける子たちが座って遊ぶスペース、走ったり身体を動かしたりするスペースで分けています。置いてある玩具も、発達に合わせたものを置いています。

他にも、紹介したい所はいくつかありますが、今回はここまでにします。保育園の保育士たちは、保育園の広さや、設備の劣化などの難しさもある中、職員同士で話し合いながら、子どもたちにとってより良い環境を模索し続けてくれています。保育園に来た時に、気づいたことや気になることがありましたら、気軽に聞いてみてください。

文章:T.T