保育園の保護者に向けた情報発信⑧自分で考えて行動できる子の第一歩

保育園では毎月、園便りを配布しています。
その中で、保育の意図や育児アドバイスなど、保護者に向けた情報発信のスペースを作りました。
今回のテーマは『自分で考えて行動できる子の第一歩』です。

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保育園の卒園児には、「今、自分が何をするべきか?」「自分は何をして遊びたいのか?」を自分で考えて行動できる姿があります。そうした姿は、どのように育っているのでしょう。今回は、自分で考えて行動できる子を育てる為に保育園で大切にしていることを紹介します。

自分で選ぶこと

赤ちゃんが飲み物を選ぶ

0歳の時から、子どもが自分で選択するというのを大切にしています。例えば、おやつの時間です。
「どのお菓子を食べたいか?」「麦茶と牛乳はどっちを飲みたいか?」を選べるようにしています。

「0歳ではまだ選べないのでは?」と思われる方もいるかもしれません。しかし、目線や指差し、手を伸ばすなど、子どもたちはそれぞれの方法で「こっちがいい」という思いをちゃんと伝えてくれます。

以上児クラスのバイキング形式の給食も、子どもが自分で選択する機会の一つです。「今日は室内と外、どちらで遊ぼうかな?」「自由時間は何をして遊ぼうかな?」など、保育園で過ごす一日の中には、子どもが自分で考え、選べる場面がたくさんあり、私たちは、そうした環境を意図的に作ることを大切にしています。

もちろん、「何でも子どもの好きなように決めてもらう」ということではありません。
例えば、取り組んでほしい活動がある場合には、「今日やる?明日にする?」とタイミングを選んでもらい、運動量が少ないと感じる子には、「少し遠くまで散歩に行く?近くを散歩する?」と選択の仕方を工夫します。

保育園の都合や安全面などから、子どもの希望を受け入れられないこともありますが、そんな時には、「どうして今はできないのか」をできるだけ分かりやすく伝えるようにしています。

待ってあげること、介入しすぎないこと

次に、子どもが自分でやってみようとしている時には、すぐに手を出さずに待つことです。

例えば、0歳児や1歳児が自分でランチルームへ向かおうとしているのなら、すぐに抱っこして連れていくのではなく、できるだけその姿を見守ります。自分で服を着ようとしている時、靴を履こうとしている時も同じです。時間がかかっていても、子どもが「自分でやってみよう」としているのであれば、できる限り待ってあげます。

保育者の顔を見たり、手を伸ばしたり、泣いて助けを求めたりと子どもから「できない、やってほしい」サインが出た時には、すぐに必要な援助をします。

もちろん、体調がすぐれない時や、気持ちが乗らない日もあるため、その日の子どもの様子を観察し、「今日は手伝ってほしいかな」「今日は自分でやってみたいかな」と、一人ひとりに合わせて関わり方を変えていきます。すぐに手を出さず、子どもが考えたり試したりする時間を大切にすることで、「自分でできた!」という経験が生まれ、その小さな積み重ねが、自信や「次もやってみよう」という気持ちにつながっていくのです。

反省と試行錯誤

こうした保育園の環境作りや子どもとの関わり方は難しいです。「もう少し待ってあげればよかったな」「こんなふうに伝えたら、もっと自分で考えられたかもしれないな」と私たちも日々、振り返りながら保育をしています。
ご家庭でも、時間や安全面が許す範囲で、「どっちがいい?」「どうしたい?」とお子さんに尋ねたり、子どもが自分でやろうとしている時に少し待ってみたりすることが、その一歩になるかもしれません。

保育園とご家庭で一緒に、子どもたちの「やってみたい」「自分で考えてみたい」という気持ちを大切にしながら、一人ひとりの力を引き出していけたらと思います。

文章:T.T