学童の保育環境を考える!学童保育の実践紹介!

学童の保育環境は何が正解なんでしょう?

学童にテレビは必要なのか?
勉強スペースは必要なのか?
ただ子どもを預かるだけでいいのか?

学童の保育環境を少しでも良くしようと試行錯誤されている方に向けて学童の保育環境を考えるときのポイントを紹介したいと思います!

あくまで、私の勤めている学童の実践なので正解とは限りませんが、運営指針を読み子どもたちに必要な保育を模索し取り組んでいるので、少しは参考になると思います。もっといい方法があればコメントなどでアドバイスをお願いします!!

学童の保育環境を考える際のポイント

学童の保育環境だけに限らず、保育室の環境を考える時にポイントになってくるのは大きく分けて4つ。

1,遊びのスペース 2,生活のスペース 3,動線 4,安全面

この4つの視点から考えていく必要があると思っています。
実際に保育園や学童の保育環境を考える時に、この4つの視点を意識していないと後々、スペースが足りない、子どもたちが落ち着かないなどのトラブルが起こりやすいです。保育の環境は、子どもたちの姿に合わせて変化していくため、これが正解!と言えるものはありませんが、この4つの視点は必ず必要な部分になるので抑えておきましょう。

保育園や学童の保育環境は、建物の面積が限られていますよね。建物の図面を書き出し、遊びと生活のスペースをイメージしてざっくりと必要なスペースを書き込んでみます。

生活スペース

学童の場合は、子どもたちが帰ってくるとまず、ランドセルや月金バックを置くスペースが必要です。

その後、手を洗っておやつを食べるスペースが必要になり、順に宿題を始めるため、宿題スペースが必要になります。また、体調不良の子が静養できるスペースも必要ですね。

遊びのスペース

そして、順に遊びに移っていきますが、1人で遊ぶもの、複数人で遊ぶもの、遊びによってはテーブルが必要だったり、広いスペースが必要になったりもします。宿題を頑張っている子の側で、ワイワイ盛り上がって遊んでは、集中できないかもしれませんし、ケガにも繋がるかもしれませんね。

出来る限り、遊びのスペースと生活のスペースを別々に確保したいのですが、おやつを食べてから宿題をしたり、宿題をしてから遊びに使ったりとスペースを使い回さないといけない場面もあると思います。学童の子ども1人あたりの面積基準はかなり狭いため、狭い建物に子どもが大勢いる学童さんも多いはずです。

生活と遊びのスペースが重なる時の工夫

スペースが重なるのは仕方のないことなので、そんな時は出来る範囲で、子どもの活動を保障できる工夫が必要になります。

例えば、勉強と遊びが重なる場合、勉強に集中したくても隣でしゃべりながら遊ばれては集中できませんよね。でも、静かに遊べるものであれば、勉強の邪魔にならないかもしれません。勉強スペースの側では、静かに遊べるものを設置する勉強中は、勉強の邪魔にならないように遊ぶルールを設けるなど工夫次第で解決できることもあります。

実際、私の勤めている学童でも、勉強スペースの側にはラキュー、折り紙、オセロ、囲碁、漫画本などが置いてあり、”勉強の邪魔をしない”というルールも設けています。漫画本は子どもたちもかなり集中して読むため、助かっていますし暑さの続く夏休みにも漫画本が活躍しています。

動線

学童の保育環境を考える際には、子どもたちの動きや大人の動きなどの”動線”に気を付けてみましょう。

保育中にトラブルが起きやすくなるのは、”動線”が原因かもしれません。
良くない例を挙げると、玄関から手洗い場やおやつを食べる場所への道が、ごちゃごちゃしていたり、その道中で他の子が遊んでいたりすると、スムーズに子どもが通れませんよね。通る時に、トラブルが起きる可能性が高まります。

また、階段付近で子どもが遊ぶようなスペースができていることで、通れない、踏まれるなどがあるかもしれませんし、学童から外への出入り口が複数あることで、子どもがどこから帰ったり外に出たり把握できないこともあるかもしれません。

動線はトラブルが起こりやすくなったり、安全性を考慮する上でも大事になるということです。

安全面

先ほどの動線の話にも似ていますが、学童の保育環境を考える際には、起こり得そうな危険は対策する必要があります。

・扉の開け締めで、子どもが指を挟んだり扉にぶつかる
・階段と廊下が一直線になっていて勢い良く階段を上り下りする
・窓の下に置いてあるテーブルに登って窓から外を見下ろす
・玄関の扉のすぐ側まで車が来るため、飛び出したら危ない

など実際に私の勤める学童で対策している部分を紹介しました。家具の配置を工夫したり、時間によって使い方を制限したりなど対策はいくらでもできます。「小学生だから大丈夫だろう」「そんなことしないだろう」などの意見も言われることがあり、分からなくもないですが、何か起きた時に、できる対策をしてなかったとなるのは、学童側の責任です。怒りそうな危険への対策は絶対すべきだと思います。

”壁”を有効活用する

学童の保育環境を考える際の4つのポイントについて説明しました。

ここからは、更に学童の保育環境をより良くするために欠かせない”壁”の使い方についてです。

私の勤めている学童では、壁をかなり使っています(笑)遊びを充実させよう!と支援員みんなで取り組んできた結果、壁を有効活用することが遊びの充実に繋がることに気づき、遊びだけでなく、職員共有用の壁、子どもへのお知らせ専用の壁、保護者専用の壁など、どんどん壁の使い方が凝っていきました(笑)

職員共有用ボード
子どもへのお知らせボード
クエストボード

壁を使い始めた当初は、模造紙などを使って手作りした掲示板を使っていました。だんだんと壁が充実していくと、園長先生が板金を貼り着ける工事をしてくれ、これまで以上に壁の有効活用ができるように。

職員用共有ボード2
保護者用お知らせボード
遊び用ボード

壁を使うことで子どもたちの遊びの幅を広げる事ができ、職員間の共有事項にも活躍します。また、保護者発信にも役立つため、学童の保育環境を充実させるためには、”壁”を有効活用するのがおすすめです!!

学童の遊びや活動を充実させるために、私の勤める学童では”クエスト”という保育方法に取り組んでいます。
子どもたちが自らやりたい!と思えるように工夫を重ねた結果、たどり着いた方法です。

子どもたちの姿も変わり、出来る事も大幅に増えました。良かったらその記事も読んでみてください!

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収納スペースを見直す

学童の保育環境を充実させるために、後々大事になってくるのが収納スペースです。

収納スペースは、未だに課題で収納スペースの大事さをかなり痛感しています💦

保育園でも学童保育でも、玩具や製作物の材料、工具類など必要な備品が多く、収納しておかなくてはいけません。収納スペースに余裕があり、整理整頓されていると保育もスムーズになり充実していくはずです。

私の勤めている学童でも、収納スペースの整理に取り組んだ時期があります。

倉庫の中にとりあえず詰め込んでおこう!って感じで、どこに何があるのか分からない状態でした。そのため、いざ使おうと思った時に探さなければいけなかったり、在庫切れだったりと保育にも影響が…。

その時に、収納方法や収納グッズを色々と調べました。

倉庫の棚のサイズの合わせて、細かく種類別に分けれるボックスが欲しかったので、サイズに合った収納ボックスを探すのは難しかったです…。

収納ボックス計算

最終的に安くて、様々なサイズの物が収納できて、更に組み合わせ次第で収納スペースにあった棚を用意できる優秀な商品に出会いました(笑)

倉庫収納ボックス
倉庫収納ボックス
組み合わせ可能収納ボックス

学童の保育環境を充実させるためには、収納に着目し収納スペースに拘ってみることもおすすめですよ!!

ちなみにこの収納ボックスは、ポリプロピレン収納ケースです。組み合わせ方次第で、様々な大きさの物の収納ができます!

学童の保育環境を改善していく手順

ここまで学童の保育環境を考える際のポイントなどを紹介してきました。

実際に保育環境を変えていく時の手順について、まとめた記事もありますのでよかったら読んでみてください。

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まとめ

学童の保育環境を考える際のポイント4つ。

1,遊びのスペース 2,生活のスペース 3,動線 4,安全面
この4つを意識することが必要で、壁を有効活用することと収納スペースも大事だと紹介させていただきました。
しかし、保育環境とは子どもたちの姿によって常に変化するものでもあります。
子どもたちの興味や関心、成長などの合わせて環境を変化させられるような柔軟性も大事です。
保育や学童保育にはこれが正解!と言い切れるものはありませんが、少しでも子どもたちにとって良い保育ができるように考え続けていければと思います。保育の内容についても記事にしていますのでよかったら読んでいただけると嬉しいです。